ニュース&トピックス
News
2019. 07. 29
学園長コラム【学園長コラム vol.1】毎日の仕事はITだらけ
皆さん、こんにちは!本日より、総合学園ヒューマンアカデミー ITカレッジの 佐藤 治夫 学園長より業界コラムを不定期で連載いたします。
記念すべき第一回目のテーマは「毎日の仕事はITだらけ」です。
──────
今日、仕事に向かう途上、会社に着いてから、そして帰り道で、何回となくITに出会った。いや、世話になった、というべきか。
まず、家のそばのコンビニでコーヒーを購入するのが私の習慣だ。レジで「コーヒー」と言えば紙カップを渡される。
これを機械にセットしボタンを押す。コーヒー豆の「在庫が切れた」という話を聞いたことはないし、売れ残った古い豆で味が落ちたと感じたこともない。レジで記録したデータをもとに豆やカップなどの在庫管理をITが担当しているはずだ。
電車に乗る。「交通系カード」と呼ばれるICカードを使う。そうそうICとは集積回路のことでIntegrated Circuitの頭文字。
ついでにITとは情報テクノロジーのことでInformation Technologyの頭文字。ITの世界にいると英語と接することが増える。
交通系カードに話を戻せば、昔はよく、駅で人の流れをカウントしている人たちをみかけたものだが、ITのおかげでその姿を見ることはなくなった。改札通過のほとんどを正確に記録できているはずだから、電車のダイヤ改正や駅の設備計画に生かせるデータが手に入っているのだろう。
会社に着く。最初に自分のPCを立ち上げる。いまやこれが多くのビジネスマン・ウーマンの最初の仕事だ。
ログインした時刻が勤務開始で、ログアウトした時刻が勤務終了を示す。
「働き方改革」の運動の中で、勤務時間を正確に把握しようとする企業の多くが、ログイン・ログアウトの時刻を参考にしていると聞いた。つまり、仕事のほとんどを、ITを使いながら進めている人が多くなっているということだろう。
昼食は会社の近くのファミレスで食べる。オーダーを取りに来た店員はハンディと呼んでいる端末に注文を打ち込み、最後に復唱して奥に消えていった。そういえば注文の間違いに出くわすことがなくなった。
午後の仕事を終えて、帰りに同僚と居酒屋で「一杯」。テーブルにあるタブレットから注文する。これもITだ。
私はこの世界に40年前に入った。入った当時、「これからはコンピュータだ」と言われたものだが、まだ、ITという言葉を使う人はいなかった。その後、「情報だ」「ネットワークだ」「オンラインだ」「無人化だ」「自動制御だ」「インターネットだ」などと様々な流行があったが、いまやITが電気や水のように社会のインフラとなっている。
40年前に入った世界がその後、こんなにも拡大・成長した業種・職種は世界中でITだけだろう。
──────
ITカレッジ学園長 佐藤 治夫
<プロフィール>
東京工業大学理学部数学科卒業。
ITエンジニアとしてコンビニ、アパレル、保険、銀行、人材派遣など様々な業界のシステム開発を手がけ、現在は株式会社クレスコ社外取締役、ユーザー系企業・顧問 情報活用コンサルティング、IT系企業・顧問 事業戦略策定コンサルティングを兼務。「ダメなシステム屋にだまされるな」(2009年日系BP)など、IT関連の著書も多数。