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声優の歴史とこれから
声優の歴史とこれから
日本で声優といった業種が確立されたのはいつで誰が先駆けだったのでしょうか。またその後どのような変遷を経てきたのでしょうか。今回は声優の歴史について解説していきます。
日本初の声優
日本で初めて声優という職業を生業とした人は、「ぶらり途中下車の旅」のナレーターで有名な滝口順平さんだと言われています。1953年に地上波のテレビ放送が始まり、1956年には早くも「カウボーイGメン」という海外ドラマが放送され、生放送で吹き替え全役を一人で演じたのが滝口さんです。
過去?現在に至るまでの遷り変り
「声優」という職業がまだ無い頃は、吹き替えなどの声の仕事はすべて俳優が俳優業の傍らにやっていました。ですが、テレビの普及とアニメ番組の人気で吹き替えの仕事の方が忙しくなり、現在声優業界のベテランと言われて未だ活躍されています。 現在の声優業界は、300脚しかない椅子を1万人が奪い合うほどの飽和状態です。昔とは逆で、声優を足掛かりにアイドルやモデル・タレント活動を行う人も多く、「声優」という職業は小学生の夢にもなっています。
声界の声優事情
現在の日本の声優業界はタレント化が進んでおり、普通のタレントよりもギャラの安い、容姿の良い「声優」が呼ばれることが多くなってきました。歌って踊るアイドル・グラビアモデル・俳優・タレントなど事務所も声優業だけではない売り出し方をしています。少子化に伴いアニメ番組は減るのに声優志望者は増える状況で勝ち残るには、容姿も声も良く・演技力もあり・人柄も良く・トークセンスもあり・運動神経抜群という声優以外の部分でも勝るものを持った人だけです。 また、一般の芸能事務所が所属タレントに声優をさせるパターンも広がっています。モデルや女優、アイドルが声優をやるのです。これには、最初から特定のファンもいて視聴率も確保できますが、話題性だけで実力が伴わないことが多く、制作側と視聴者とで賛否両論が繰り広げられています。
今後の声優業界
少し前まで、アニメは放送期間が長く1年以上続くことが多かったのが、最近では1クール(3カ月・12話)が主流になってきています。そのため、出演オーディションの回数が多くてチャンスが増える反面、役を勝ち取ってもすぐに終了してしまうので、これからはレギュラー番組を持ちながら次のオーディションを受ける日々になるでしょう。また、アニメ業界は近年不況が続いており製作費削減で運営しているので、声優としての技術がなくても、ランクが低く安い声優を多用し、アニメ作品そのものの質が落ちていく可能性があります。先行きがとても厳しい世界ですが、それでも声優業に魅力を感じて養成所に入る生徒は後を絶ちません。