
平野綾さんインタビュー
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"私にしかできないもの"を追求し続けたい。
小さい頃から家族で観劇する機会が多く、「素敵な世界だな」と感じていました。アマチュアのミュージカルに出た後、児童劇団に入ってステップアップのためにレッスンを受けたいと家族にお願いし、子役の道へ進みました。
子役として出演したドラマの中に、語りやアニメパートのある珍しい作品と出会いました。その時の演技を見ていた事務所のマネジャーから、「アニメのオーディションを受けてみないか?」と声をかけられ、この時受けたオーディションに受かり、14歳で声優の世界に足を踏み入れました。 声優のレッスンを受けたわけでもなく即現場だったので、はじめは右も左もわからない状態でした。先輩声優の見よう見まねをしながら、必死に食らいついていったことを覚えています。代表作といえる役をいただいたのは19歳の時です。大学に通えなくなり中退。寝る間もなくずっと働いている状態でした。
数年前から元々の夢であった、舞台のお仕事がようやくできるようになり、もう一度きちんと歌と芝居の勉強がしたいと、2016年にニューヨークへの留学を決意しました。舞台でもアニメでも、今は海外の方と直接お仕事をする機会が多く、コミュニケーション手段は多ければ多い程武器になります。海外ではどんなジャンルにも対応できるオールマイティな人がとても多いです。そして、相手に対するリスペクトの姿勢がすばらしい。 「あなたの表情、体で表現すれば、それはあなたにしかできない、世界でひとつの表現なんだよ。何かを〝する〞ということ自体、とても素晴らしいことなんだ」と、ニューヨークの恩師から勇気をもらいました。どんな時でも〝私にしかできないもの〞を追及していきたいです。生きる上で、エンターテインメントや芸術の分野の必要性をよく考えます。必ずしも人にとってなくてはならないものではないのに、なんで求めてしまうんだろう?と。エンターテインメントを体現する私たちが、いかに見ている人の心を動かし、楽しませることができるか。常に〝今の自分〞に負けないように、向上心を持って取り組みたいです。
子どもの頃に好きだったアニメやその主題歌って、いつまでたっても思い出と一緒に記憶されていますよね。それと同じように、私も声優として、いつまでも記憶に残る声やキャラクターに命を吹き込めることに幸せを感じます。皆さんも応援してくれる方たちに自分の想いが届くよう努力を惜しまず、人としても、役者としても色々なことに挑戦して、夢に向かって羽ばたいてもらえたらと思います。