声量をさらに上げたい、増やしたい時に意識することとは?

声量をさらに上げたい、増やしたい時に意識することとは?

「声量がある」というのは、ただ声が大きければ良いわけではありません。抑揚をつけるなど自分の声の強弱をコントロールできるようになることがプロの声優の必須条件です。そのトレーニング方法がいくつかあるので紹介します。


呼吸の仕方

発声の時に重要なのは呼吸法です。理想的な呼吸法は、素早く息を吸って、その息を一定量ずつ吐きながら長く喋ることです。大きな声を出したり、長いセリフを喋る際には、多くの息を吐き多くの息を吸う腹式呼吸が必要になります。胸郭と横隔膜を意識して使うことで、体がリラックスし深い呼吸ができるようになり、息を吐くときは息量をコントロールできるようになります。


喉の使い方

呼吸の他には、喉の使い方も重要です。「喉を開いて声を出せ」と言われることもあるかと思いますが、「喉を開く」ということは口の奥にあるスペースを広く開け、声を共鳴させて発声しなさいということです。すると高音も楽に出るようになり、声帯を痛めることもありません。通常、高音を出そうとすると喉仏が上がってしまいますが、喉仏が上がると口の奥のスペースは狭まり、声は共鳴せず詰まったような聞き苦しい声になり印象が悪く、喉が消耗しやすいので効率も悪くなります。そのため喉の力を抜く方法を覚えましょう。


筋トレ以外にできるトレーニング

筋トレ以外にできるトレーニングを紹介していきます。まずは腹式呼吸のトレーニングです。
1. 仰向けに寝る
2. おへその下に手を乗せる
3. 体中の空気を出しきる感じでゆっくり息を吐く
4. お腹を風船だと思ってゆっくり大量に息を吸う
5. 息が入らなくなったらまたゆっくり息を吐く
この方法を、1日15分ほど行って腹式呼吸を極めましょう。

息を吐くトレーニングも重要です。息は上手に吐ききらないと、吸い込む空気量は減り、声量も上がりません。
1. 5秒かけて息を吐き、5秒かけて息を吸うことを30セット
2. 10秒かけて息を吐き、10秒かけて息を吸うことを30セット
3. 20秒かけて息を吐き、20秒かけて息を吸うことを30セット
慣れたらどんどん秒数をのばして、お腹でしっかり呼吸することを心掛けましょう。

また、声優のための筋トレもあります。声を出すには腹筋や背筋などの「筋トレ」をすることももちろん大切ですが、声優には「声帯筋群」を鍛える発声のための「筋トレ」が必要になってきます。やっていただきたいことは、「声帯を伸ばして、縮めて、咽頭を下げて、声帯交差筋を締める」ことなのですが、これらを習得することでオペラのような高い声、苦しそうな声、ささやき声やシャウトの調節などが様々な声質の変化が可能になります。