声優が気を付けたい台本の使い方とは?

声優が気を付けたい台本の使い方とは?

声優もドラマや映画に出演する俳優のように台本があります。今回はその台本の使い方についてまとめてみました。


台本の持ち方、めくり方

声優がアフレコを行うときには台本を持ちます。アフレコを行うスタジオは無音状態で行うため、余計な音が入ると全てカットとなりやり直さなければなりません。そのため、雑音などが入らないように声優は服装に気をつけたり、マイクを移動するときに音をださないようにしたりします。

台本のめくり方も同様に注意が必要です。台本をめくる音もアフレコ中には出さないようにしなければなりません。

基本的に声優は台本を左手で持ち、右手でめくります。めくるときに音をたてないようにするには、手指が乾燥していないことが重要です。乾燥しているとめくりにくくなりますし、めくれたとしても手からページが離れてしまいやすくなります。極力音をたてないようにするには、手の乾燥を防ぎしっかりと紙を安定してめくることができるようにしておくことが大切です。


台本の読み方

台本を読むときにはただひたすら読むことも必要ですが、台本を自分なりにきちんと理解して感情をのせて演じきることができるようにいくつかのポイントを踏まえて読むことが大切です。まず大前提として台本を自分なりに捉えることが必要です。

「素読み」とよばれる方法があり、最初はただひたすら台本に書かれていることを読んでおおまかな流れをつかみます。次に感性で読みます。このときには物語の背景にある音響や登場人物の心理、セリフやナレーションの奥に感じるものを考えながらイメージを膨らませて台本を読み進めます。ストーリーから創造される情景やシーンに含まれているものを聴覚や視覚、味覚、嗅覚、触覚を使ってどのように感情をのせて表現していくかを考えます。そしてあらすじを考察します。台本に書かれている内容を自分なりに解釈して他の人に話してみたり、文章に書いてみたりします。そうすると、自分の気に入ったところがわかるので台本の理解を深めるのにとても役立ちます。起承転結や序破急など時間の枠にあてはめて考えると、頭の中の整理をすることも可能です。

その後、台本の内容に対する自分のイメージを作り上げます。ただし、自分のイメージに固執しないことが大切です。登場人物の感情の裏付けを考えたりするために、セリフひとつひとつの言葉や表現に敏感になって考えるとよいでしょう。