声優事務所とは？

声優事務所(声優プロダクション)は、声優の仕事を主に行っている芸能事務所で、「アニメ」「洋画吹き替え」「ナレーション」など、それぞれの事務所によって得意分野が分かれます。そのため、自分がどんな仕事をやりたいかによって入る事務所を選ぶことになります。

「有名な事務所一覧と各事務所の特徴」

アニメ作品への出演を排出している事務所を見てみると、下記のような事務所を挙げることができます。
1. 青二プロダクション
2. 81プロデュース
3. アイムエンタープライズ
4. マウスプロモーション
5. 大沢事務所
6. 賢プロダクション
7. アーツビジョン
8. シグマ・セブン
9. アクセルワン
10. 東京俳優生活協同組合

最も所属タレントの多い事務所は「東京俳優生活協同組合(通称：俳協)」で、日本の声優事務所のルーツでもあり、声優事務所のほとんどが俳協から独立して設立されています。特徴としては、声優の仕事の他に舞台などで活躍する俳優が多いことが挙げられます。入所方法は指定の申込書で書類を送り、面接当日に朗読・セリフのテストと「1分間の自己アピール」を行います。

次にタレントの多い事務所は、「青二プロダクション」です。東映との関係が深く、アニメ・吹き替え・ナレーションと幅広く仕事ができる人材が所属しています。そのため入所が難しく、1次試験の書類審査と2次試験の面接・朗読・1分間のパントマイムが例年の試験内容で、倍率は3倍と言われています。審査に合格すると「事務所預かり(ジュニア)」というかたちになり、研修生として迎え入れられます。ジュニアの期間を２，３年活動して成果を出し、再びオーディションを受けて合格すると「準所属」、そこからまた２，３年かけて「正所属」と、多くの実績を上げていく必要があります。「青二塾」という養成所もありますが、そこもまた「正所属」までたどり着ける生徒はごくわずかしかいません。

そして、昨今人気のアイドル声優の売り出しに強いのが、「アイムエンタープライズ」です。声優事務所「アーツビジョン」のグループプロダクションで、付属機関に「日本ナレーション演技研究所(日ナレ)」という養成所があります。ゲームやアニメなどの仕事がとても多く、個性的な声のタレントが集まっているのが特徴です。入所方法は、「日ナレ」の生徒のみが受験できる声優オーディションを受けて合格することです。受かれば「アイムエンタープライズ」だけでなく、「アーツビジョン」のグループ会社に所属できる可能性があります。

事務所に入るまでの流れ

声優事務所に所属するには、養成所や専門学校で技術を磨き、基礎がしっかりしていることが大前提です。そうでなければ、オーディションに受かることはまずありません。事務所それぞれに得意分野の仕事があり、「欲しい人材」がいますので、ただ声優の技術が上手なだけではなく各事務所にあった個性を持ってオーディションに挑むのが合格への近道です。