声優ネタまとめ
次世代のスター声優を発掘 声優ドラフトオーディション開催
2月7日と8日、ヒューマンアカデミー渋谷校で「声優ドラフトオーディション」が行われました。全国の学生を集め、年に2回行われる同オーディション。主催者が「過去最大級」と語る今回、声優、俳優、ナレーター、ヴォーカリスト等が所属する26のプロダクション関係者が集結しました。
声優ドラフトオーディションで課せられた3つの課題
審査の対象となるのは、冒頭の30秒間の「自己PR」と、規定原稿による「セリフ」と「ナレーション実技」の3つです。オーディションに参加した生徒に与えられた時間は、一人約2分。参加者は、この短い時間で、3つの課題を通して、自分が持つ力をアピールする必要があります。
自己PRでは、自分紹介と意気込みを自由にアピールします。短い時間の中で、自分のことをどれだけ印象付けられるかが問われます。
セリフの課題は、二人のキャラクターが第三者について噂話をする内容。キャラクターを演じ分け、「噂」の対象となる人物に対してどのような感情を乗せるか。この「解釈」によって、聞く者に全く異なる印象を与えます。
ナレーションは、2つの原稿のうち一つを選ぶ形式。一つは地球環境について問いかけるシリアスな内容、もう一つは明るいトーンの製品紹介です。テーマ選択と、テーマに合わせた語り口が課題となります。
それぞれのプランをもとに、練習の成果を発揮する学生たち。審査員はひとつの言葉も聞きのがすまいと、熱い視線を送っていました。
参加者が実践していた「緊張を解き放つ秘策」
緊張のオーディション終了後、気になる参加者にインタビューを敢行しました。
一人目は小笠原春香さん。小笠原さんが大きなインパクトを残したのが、自己PRで披露した「海軍の体操」。敬礼からはじまり、声を出し、大きく手を振り行われる体操に、会場の張り詰めた空気を一瞬で和ませました。このPRの真意を含め、小笠原さんにお話を伺いました。
――オーディションを終えて、まず率直な感想をお聞かせください。
本当に緊張しました! こんなに大勢のプロダクションの方の前で演技をしたのははじめてです。緊張しすぎて、名前を呼ばれて起立する時、よろけてしまいました(笑)。
――自己PRの「海軍の体操」。あれには驚かされました。
私は全寮制の高校に通っていたのですが、実はあの体操は毎朝起床の時にやっていたものなんです。PRというより、自分自身を「やるぞ」という気持ちにするために、披露させていただきました
――確かに、体操の後は緊張が解け、のびのびと演技されていたように感じられました。規定の課題で気を付けていたことは?
セリフの課題では、2人の会話を一人で行わなくてはならないところが難しかったのですが、「こんなキャラもできる」と、自分の可能性を見せることを意識していました。ナレーションでは、「地球」について語る壮大なものを選びましたが、想像力を働かせつつ、あえて意味や感情を込めず、抑えて語ることを意識しました。
――今後の目標についてお聞かせください。
まずは事務所に所属することが第一歩です。早く仕事の「現場」に入りたいという気持ちは強くあります。そして、声優としてレギュラーを取ること、自分の名前で仕事をもらえるようになることが目標です。
参加者が感じる専門学校のメリット オーディションの数が多いので、経験が積める
ヒューマンアカデミーでは、今回の大規模なオーディションのほか、1月から3月にかけて、個別のプロダクションとのオーディションも多数行われます。ドラフトオーディション参加者の中から、中澤明日香さんにオーディションの心構えなどについて伺いました。
――中澤さんにとって、今回のドラフトオーディションはどういった存在ですか?
自分の未来を決める大切なオーディションです。もちろん受かることが目標ですが、プロダクションの皆様に印象を与えて、今後につながるものにしたいという気持ちが強いです。
――今回のオーディションにあたり、課題となったのはどのようなことですか?
私は、もともと内気で、人前に出るとテンパってしまうことがあります。オーディションは姿勢や立ち居振る舞いなど、自分のすべてが出てしまうものですから、声優やナレーションだけではなく、すべてのレッスンの成果を出す必要があると思います。
―どのようなレッスンが課題の克服に役立ちましたか?
舞台の授業が良い経験になりました。講師の木内秀信さんが「体があるからこそ声が出る。それがマイクに乗るのが声優の仕事」とおっしゃったことが印象に残っています。舞台の経験で、次第に自然体で演技ができるようになってきたと思います。
――ヒューマンアカデミーは、オーディションの数が多いのが特徴ですね。
そうですね。在学中にチャンスが非常に多いです。受からなくても、オーディンションの経験を積むことで、最終的なドラフトにつなげることができると思います。
――声優として演じてみたいキャラクターは?
私はどちらかというと、静かな雰囲気で話すタイプなので、「カワイイ」よりも、クールでかっこいいキャラクターを演じてみたいです。そこにいることで、空気が変わるような声優になるのが夢です。
――これからも各社のオーディションが続きます。今後の意気込みをお願いします。
大勢の人の前でも、個別でのオーディションも、自分がすべきことは変わらないと思っています。どんな状況でも気負わず、スタイルを貫ける「自分」を持ちたいです。
ドラフトオーディションの通過者は今後、各プロダクションが実施する2次審査、3次審査に進んでいきます。厳しい審査を潜り抜け、参加者の中から未来のスターが生まれることに期待したいですね。
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