プロットが思い浮かばなかったり、シナリオの進行で詰まったりしたとき、みなさんはどうしていますか？

いくら机に向かっても何も思い浮かばない、あの地獄のような時間をどう乗り切るか――。今回はその方法をご紹介していきます。

オズボーンのチェックリスト

今回紹介する「オズボーンのチェックリスト」とは、ブレインストーミングの考案者であるA・F・オズボーンによって考案されたアイデア発想法です。このチェックリストは、9つのキーワードをもとに質問を投げかけて、そこから突破口を見つけるという使い方をします。プロットやシナリオの制作に行き詰まったとき、ぜひ利用してみてください。

◆転用

他に使い道はないだろうか？
→敵役として作ったキャラクターだけど、思ったより魅力的になったので、主人公にしてみたらどうだろう？

◆応用

他からアイデアを借りられないか？
→サスペンスのシナリオを作っていたら煮詰まってしまった。実際の事件の流れを参考にして（応用して）シナリオを再構築してみたらどうだろう？

◆変更

形式、時間、意味などを変えたらどうなるだろう？
→恋愛ドラマの主人公を男性から女性に変更してみたら？　物語内の時間を1年間から1ヶ月に変更してみたら？　殺人犯の動機を変えてみたら？

◆拡大

大きくしてみたらどうなるだろう？
→1ヶ月の物語ではなく、1年間の物語にしたら？　被害を学校だけでなく街全体にしたら？

◆縮小

小さくしてみたらどうなるだろう？
→１年間の物語ではなく、１ヶ月の物語ににしたら？　被害を学校ではなく1クラスだけにしたら？

◆代用

他のもので代わりができないだろうか？
→凶器はナイフではなくガラスの破片でも犯行可能では？　犯人は人間ではなく動物でも話が成立するのでは？　主人公がヒロインに連絡する手段を電話から手紙にしてみたら？　ヒロインの憧れている人物を現実の人間ではなくマンガのキャラクターにしてみたら？

◆置換

他のものと入れ替えてみたらどうだろう？
→舞台を学校ではなく会社にしたら？　凶器を鈍器ではなく銃器にしてみたら？　倒すべき敵を宇宙人ではなく地球人にしてみたら？

◆逆転

逆にしてみたらどうだろう？
→主人公を正義の味方から悪の魔王にしてみたら？　主人公とヒロインの性別を逆にしてみたら？　探偵を主人公にするのではなく犯人を主人公にしてみたら？　時系列に沿って物語を進めるのではなく結末から描写していったら？

◆結合

組み合わせてみたらどうだろう？
→ヒロイン1とヒロイン2を合わせて新たなヒロインを作れないか？　既に書いてある2つのアクションシーンを1つにできないだろうか？

アイデア発想法、スランプを抜け出す方法はたくさんある

今回紹介した「オズボーンのチェックリスト」以外にも、マインドマップやマンダラートなど、紙と筆記用具があれば実践できるアイデア発想法は多数存在します。常日頃からevernoteなどに記事をクリップしておいたり、映画やマンガのレビューを書き留めておいたりして、後でそれを見返すのも有効ですよ。

たとえベテランのプロでもスランプや行き詰まりはあります。大事なのは「スランプにならない方法」ではなく「スランプから抜け出す方法」です。今回紹介した「オズボーンのチェックリスト」などを利用して、たとえ制作に行き詰まっても、すぐに脱出できるようになりましょう！

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