声優・俳優
声優学校・養成所へ通えない人が上手くなるコツ
練習法の取り組み方
「声優になるためには一定のスキルが必要」と言われる昨今、学校や養成所へ通う人がとても多い時代です。しかし、なかには声優を目指しながらも、独学で目指したり進学できない人もいるかもしれません。そうしたときに、「どうすれば上手くなれるのか?」「今のうちに何をすべきか?」など、様々な疑問や不安が生まれてくるはずです。
そこで今回は、学校・養成所に通えない人におすすめの練習の考え方や取り組み方について解説していきます。主に、僕が専門学校や養成所で学んだ知識や経験から、今のうちにやっておくべきことや練習のアプローチの仕方などを紹介していくのでぜひ参考にしてみてください。
練習への考え方
基礎力と継続力
まずは、練習に対する取り組み方ですが、基本的に声優に求められる要素として何より大切なのは基礎力です。細かく言えばたくさんありますが、代表的なのが「発声」と「滑舌」ですね。
当たり前ですが、声が張れない、喉が弱い、滑舌が悪いでは素人となんら変わらないので、いくら新人といえどマネージャーとしても現場に出せないはずです。そして、その基礎力を磨くために重要なことが継続力で、これが自分自身の伸びしろにもつながってきます。これらは、声優学校や養成所でも繰り返し言われることですが、簡単なようでできない人が多いのが現実です。例えば、今日から練習を始めようといきなり100%のエネルギーを出しても、それまでやってこなかったことなので続きにくいものです。まずは、10%、20%の努力でもいいのでとにかく毎日続けることを必ず意識してほしいです。そのうち、手洗い・うがいや歯磨きのように、続けないと気持ち悪いまでの習慣になれば自然と練習できる体になっていると思います。
注意点
少し話が逸れますが、多くの声優志望者がやりがちなのが基礎を飛ばした練習ですね。声真似やセリフ読みなどがありますが、ただ漠然と音をなぞるだけでは自分の満足感以外に得られるものはとても少ないです。それを行うにしても、発声ができていないうちは作った声を出すクセや音で芝居をするクセが付きやすく、たとえ上手く出来たとしてもどこかで必ず行き詰まることになります。
例えば、何かの機械を組み立てるにしても、それぞれの順序やパーツの役割、なぜそこに当てはめるのか?といったことが理論的にわかっていないと、その引き出し方や応用の仕方がわかりません。あくまでも、演技や表現は自分の中から出るものがすべてで、それ以上でもそれ以下でもないと思っています。
ただし、「バラエティ番組に出たい」「ステージに立って歌って踊りたい」という声優志望者はマイナスのスタートだと説明する。「時代が変わっても、求められる声優は昔と変わりません。まずは、お芝居を勉強して、しっかりと基礎を作ってほしい。それに付随して自然と仕事がメディアミックス化していくんです」
引用:東スポweb 「日本一忙しい"浪川大輔が明かす声優業界2つのNG」https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/1222483/
練習への取り組み方
アプローチ方法
練習の取り組み方についてもう少し具体的に解説すると、基礎練習はとにかく量を積み重ねていくことが大切です。
まずは、継続が大事とはいえ、体づくりのためにも少しずつ回数を増やしていきましょう。回数を増やすほど表れる効果も確実にありますし、その中で課題が見つかったりもっと効果的な方法が必要になってくるので、今度は負荷をかけて質を上げていくことで練習効果も高まると思います。
- 1.継続
- 2.量
- 3.質
基本的には、それぞれの練習をこの3つの順序で考えていくのがおすすめです。
+α(プラスアルファ)
練習を積み重ねていくとはいえ、その時間だけでは得られるものも限られてしましますよね。そこで、時間を最大限有効活用するためにも、日常生活から声優になるための勉強をしてほしいです。
例えば、外を出れば街中の人の会話や歩き方だったり、駅のホームでは電車のアナウンスや発車音も聞こえてきます。ときには、道端にいる犬や猫を観察したり、映画を観たり、行ったことのない場所の景色を見て自分が感じたことを覚えておくのもいいかもしれませんね。そのときに、できるだけ自分が体験したことのない世界に触れてみることがおすすめです。非日常から得られる経験は強く記憶に残りやすく、そのときの感情や感覚の引き出しがきっと芝居にも活かされます。基礎練習の体づくりとあわせて、寝ても覚めても声優になることを考えておくことが心や感性の成長につながります。
まとめ
今回は、学校・養成所へ通えない人におすすめしたい練習の考え方や取り組み方についてご紹介しました。
学校や養成所へ通えばそれぞれのレッスンでアプローチ方法があるかと思いますが、根本的な部分の基礎力や継続力、そして自分自身の中にあるものを養っていくことはどこも同じだと思います。限られた環境の中でも、今できることから一歩ずつはじめてみてください。
ライター:ゆうき