声優・俳優
オーディションのポイント!審査目線で考える第一印象について
「オーディションでは第一印象が大切」と言われるように、現在声優を目指す人たちの中にも自分の見た目を意識することも多いかもしれません。
ですが、なぜ大切なのか?と感じたことは意外と少ないはずで、言われるがままに何となくオーディション対策として取り組んできたかもしれません。
しかし、第一印象を詳しく理解することで自分を客観的に考えることができ、今後のオーディションにも必ず活かされていきます。
そこで今回は、審査側の視点から考える第一印象の重要性やアプローチについて詳しく紹介します。
いつもとは違った視点で、今後のアピール方法や戦略の参考にしてみてください。
なぜ第一印象は大切?
オーディションは、機械が人間を選考するわけではなく人が人を審査するわけで、セオリーはあっても試験のように答えがないのが面白いところですよね。
どのオーディションでも印象に残る人と残らない人は存在するし、「なぜ自分は落ちたのか?」と納得できないこともあるかもしれません。
しかし、だからこそ第一印象の影響はとても大きく、ここの良し悪しでその後の結果もガラッと変わる可能性があるといえますね。
集中力
例えば、大人数の参加者を審査する場合、どうしても一人に割かれる時間は短くなりがちで、こうした場合、自己PRや実技といった中身も大切ですが、最初にインパクトを与えることもかなり大切です。
審査する側も人間なので、すべての参加者を1から10まで審査するのは集中力が持ちません。
集中力には「15・45・90の法則」があり、これは集中の変化を時間で表したものです。
深い集中力を保つ場合でも15分が限界と言われており、それを過ぎると徐々にその度合いが低下していきます。
みなさんも、テレビ番組を観ていて長いものだと疲れてきますし、YouTubeの動画や広告にしても、興味を惹かれないものは途中で切ってしまったこともあるはずです。
もちろん、集中力には個人差がありますし、オーディションも様々な形式で行われます。
ですが、時間が経てば経つ(順番が後になる)ほど必ず集中力は落ちますし、その後の応募者は最初の印象で判断されやすくなることも充分考えられ、テープ審査では途中で切られたり、自己PRや面接ではその後の立て直しも難しくなってきます。
裏を返せば、そこで引っかかった人ほど印象に残りやすくなり、最後まで意識を注いでもらいやすいということですね。
記憶力
実は、人は一日の終わりにその日の記憶の半分以上を忘れてしまうといわれています。
ドイツの心理学者であるヘルマン・エビングハウスが提唱した「忘却曲線」によると、時間経過と記憶には以下の関係があります。
- 20分後:42%を忘れる
- 1時間後:56%を忘れる
- 1日後:74%を忘れる
- 1週間後:77%を忘れる
- 1ヶ月後:79%を忘れる
もちろん、「オーディション」という特殊な状況においては、これがそのまま反映されるかはわかりませんが、まったく印象に残らなければその日の終わりには「どんな子だったっけ?」という状態です。
そのため、人は無意識のうちに必要な情報だけのために効率よく集中力と記憶力を働かせています。
少し極端ではありますが、たとえ実技や面接でミスをしても、印象に残れば審査員の間で話題になりますし、そうなることで多くの人の頭の中に共有され選考にも残りやすくなると言えますね。
はじめから終わりまで
オーディションでは自己PRや実技が大切と言われれば確かにそうですが、ここだけにこだわるよりも全体をアピール素材として臨むことが大切です。
具体的にいえば、出ハケ(入退場)のタイミングでスイッチを切り替える意識ですね。
オーディション慣れした人は大体この思考ですが、慣れていない人は緊張をそのまま引きずって声が弱くなったり、目線が下がったりと、ファーストコンタクトで印象に残りづらくなります。
対策のハードルは少し上がりますが、"はじめから終わりまで"の意識を持つことで、他の応募者と見た目から大きく差をつけることもできます。
※【声優オーディション合格対策】第一印象の重要性とおすすめの姿勢トレーニング(2020.11.24)
まとめ
というわけで、今回は審査側の視点から考える第一印象の重要性やアプローチについて紹介しました。
声やルックスが特徴的な人は、もちろんオーディションでも興味を惹かれやすいですが、そうした部分以外でも工夫次第で印象に残ることは充分可能です。
ぜひ、これらを意識して自分をパフォーマンスをブラッシュアップさせてください。
※【声優オーディション】緊張に強くなる集中力アップにはコレ!(2020.07.21)
ライター:ゆうき