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【おすすめ朗読本】短編作品15選

125.jpg作品紹介

いざ朗読に挑戦するときには作品選びに悩むものですが、できることなら聞いてくれる人に喜んでもらえるものにしたいですよね。

とはいえ、「わかりやすくて読みやすいものを...」と考えると台本選びも難しいものですよね?

そこで今回は、幅広い本の中から朗読入門におすすめしたい短編作品を紹介します。

小説から詩、童話にエッセイなど、気になるものから自分好みの作品を探してみてくださいね。

作品選びのポイント

  • 読みやすい文章(漢字・字体など)
  • わかりやすくイメージしやすいもの
  • 共感されやすい作品

選ぶ際に「どういったポイントを基準に選べば良いか?」ですが、はじめは読み手も聞き手もわかりやすい作品を選ぶことがおすすめです。

例えば、複雑な言い回しが多いと聞き手も想像しにくいため、文学作品であれば字体は旧字体ではなく現代仮名遣いで口語体の作品を選びましょう。

また、心情や情景がイメージしやすいものほど、表現する際も言葉にニュアンスを乗せやすくなります。

作品選びの具体的なポイントは、こちらで参考にしてみてください。

【朗読作品の選び方】初心者におすすめしたい作品選びのポイント(2021.02.08)

おすすめ短編作品15

『注文の多い料理店』宮沢 賢治

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出典:Amazon.co.jp

「当軒は注文の多い料理店ですからどうかそこはご承知ください」

日本を代表する童話作家・宮沢賢治の『注文の多い料理店』は、子どもだけでなく大人も読み返したい名作。

奇妙なストーリーの中には人間社会への風刺などが盛り込まれていて、視点を変えて読み込むと様々な魅力が出てきますね。

こちらは、イラストやふりがなも添えられていて、朗読でもわかりやすく読み進めることができるおすすめの一冊です。

『積木の町』スティーブンソン


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『宝島』の代表作で知られる小説家・スティーブンソンの短編童話。

子どもの頃に誰もが楽しんだ積み木遊びをダイナミックかつファンタジーに表現した作品。

こちらは、前半の無邪気な子ども心、後半の俯瞰した大人心を表現するとより作品のメリハリが効いてくるはずです。

テキスト:https://www.aozora.gr.jp/cards/000888/files/45119_41970.html

『きのこ会議』夢野 久作


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猟奇的な内容の作品が多いイメージの作家・夢野久作ですが、こちらの『きのこ会議』はクスッと笑ってしまうような結末のお話です。

内容はいたってシンプルですが、登場するきのこたちや人間家族も含めてセリフパートも多いので、聞く側にとっても親しみやすい作品です。

テキスト:https://www.aozora.gr.jp/cards/000096/files/46694_27682.html

『深呼吸の必要』長田


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詩人・長田弘の出世作となった二章三十三篇の散文詩集。

ごくありふれた日常の1ページが切り取られたような、読者へ優しく問いかける詩の数々が印象的です。

「言葉が沁みる」という感覚がぴったりで、「あのときかもしれない」は子どもにも大人にも聞かせてあげたい名作です。

『すき』谷川 俊太郎


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教科書でも馴染み深い作品が多数掲載されている、詩人・谷川俊太郎さんの48篇からなる傑作詩集。

柔らかくも独特の感性で人の心に残る文章が印象的で、有名な「おばあちゃんとひろこ」「ひも」など、命の尊さや生きる意味について考えさせられる作品です。

『春の詩集』河井 酔茗


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「ゆづり葉」などで知られる詩人・河井酔茗の傑作叙情詩。

問いかけるような語り口は読み手にとってもアプローチしやすく、青春を優しく深く抉られるような言葉は多くの大人に聴いてもらいたい作品です。

テキスト:https://www.aozora.gr.jp/cards/001861/files/57429_58744.html

『手袋を買いに』新美 南吉

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現在でも、多くの人に親しまれる新美南吉の『手袋を買いに』は、程よい文量と柔らかい文章から朗読練習にもぴったりな童話作品です。

もの知りで心配性な母ぎつねと無知で無邪気な子ぎつね、それぞれの立場をはっきり演じ分けることでメリハリが効いてくるはずです。

『優しき歌』立原 道造


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短い生涯において名作を残した作家・立原道造の詩集。

収録作品の「夢見たものは...」では、儚くも活き活きとした命のサイクルが「大きなまるい輪」として短い文の中に綴られています。

心情や情景を表現しやすい詩が多く、柔らかい文体なのも朗読向きな一冊といえます。

『生きる』谷川 俊太郎


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こちらも、教科書やメディアなどを通じて多くの人に親しまれてきた谷川俊太郎さんの名作「生きる」。

一行一行紡ぐように描かれた文章の数々は、一見すると力強くきらびやかであると同時に、命はとても弱く儚げに受けとれますね。

"あなたの手のぬくみ"という独特の表現に読みごたえを感じるこの作品は、イラストを活かした読み聞かせにもおすすめです。

『字のないはがき』向田 邦子

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『花の名前』『あ・うん』で有名な脚本家・向田邦子さんのエッセイ。

現在では手紙や葉書を送りあう習慣も少なくなりましたが、離れた相手への思いや家族愛をしみじみと感じられる心温まるエピソードです。

当時の時代背景や家族との関係性を深く理解することで、"字のないはがき"の魅力がより聞き手に伝えることができるはずです。

『レモン哀歌(智恵子抄)』高村 光太郎


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詩人・高村光太郎の代表作『智恵子抄』は、統合失調症の妻・智恵子との半生を生々しくも美しく綴った詩集。

時系列に読むことで、妻の病状や作者の心情の変化を汲み取ることもできます。

「あどけない話」「風にのる智恵子」など、印象的な詩は多くありますが、なかでも「レモン哀歌」は多くの人の読まれた作品ですね。

妻の一挙手一投足や微かな表情の変化、そして死に至るまでの瞬間的な変化をしっかりと感じ取ることで、自然と表現にも違いが出てくるはずです。

テキスト:https://www.aozora.gr.jp/cards/001168/files/46669_25695.html

『汚れちまつた悲しみに...』中原 中也

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昭和初期に若くして活躍した詩人・中原中也の傑作詩集は、表題作の「汚れちまつた悲しみに...」の他、「羊の歌」「サーカス」などを収録。

生きる、恋する、悲しむの3章から成るこの作品は、情景と心象の描写がとにかく秀逸です。

こちらは、TVアニメ「文豪ストレイドッグス」とのコラボ表紙となっています。

『わたしを束ねないで』新川 和江

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社会からの束縛と心の自由を詠った新川和江さんの有名作『わたしを束ねないで』は、今を生きる多くの現代人が共感できる詩。

日常に縛られている現状と内側に秘められた壮大な心の表現が美しく、読み手として思いを伝えやすい文章が特徴ですね。

「一行の詩」に込められた未来に、作者ならではの強い意志を感じます。

『空をかついで』石垣 りん


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『表札』で有名な詩人・石垣りんの傑作。

脈々と受け継がれてきたその時代を、""に置き換え、丁寧かつ言葉巧みに表現した文章はとても読みごたえのある仕上がりです。

ゆっくりと、そして語尾の使い方に気を配りながら読むことでより深く重みのある詩に感じられるはずです。

『蜜柑』芥川 龍之介

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文豪・芥川龍之介の実体験とされる名作『蜜柑』は、横須賀線の列車に乗った「私」と「少女」の心洗われるエピソード。

前半と後半の心理描写の違いが、流れる景色と重なることで鮮やかなコントラストになって表現されています。

少女に対する心の変化をうまく表現することで作品の魅力が引き立つイチオシの一冊です。

参考サイト

はじめて朗読をする方にとって参考になるサイトが、青空文庫に収録されている作品の音声試聴ができる「青空朗読」です。

アプリ版にも対応し、新着作品が日々更新されているのでテキストと一緒に気になった作品を検索してみましょう。

青空朗読:https://aozoraroudoku.jp

青空文庫:https://www.aozora.gr.jp

まとめ

というわけで、今回は朗読におすすめの短編作品を紹介しました。

はじめて朗読する際は、どんな作品を選んでいいか悩むところですよね?

まずはこれらの作品を参考に、定番ものや馴染み深いものなどを中心に選んで挑戦してみはいかがでしょうか?

ライター:ゆうき

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