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2.5次元ミュージカルはどうして人気なの?
2.5次元ミュージカルの人気がどんどん上昇していることを知っていますか? この記事を最後まで読めば、2.5次元ミュージカルの魅力が理解できるでしょう。ぜひご覧ください。
【目次】
➀そもそも「2.5次元ミュージカル」って何?
➁日本における2.5次元ミュージカルの歴史
➂漫画やアニメの感動をリアルで体感できる
④キャストのキャラクター再現率も高い
⑤まとめ
<1 そもそも「2.5次元ミュージカル」って何?>
今、日本の漫画・アニメ文化を大きく盛り上げているものが、2.5次元ミュージカルです。みなさんも、その言葉を1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
2.5次元ミュージカルとは、簡単に言うと「漫画・アニメ作品などを舞台化・ミュージカル化すること」です。漫画・アニメなどをはじめとした2次元作品を3次元の世界で上演することから、数字のあいだをとって「2.5次元」と表現しています。
往年の名作からトレンドのソーシャルゲームまで、多くの人気作品やコンテンツがミュージカル化しており、チケットは毎回争奪戦です。
最近は、2.5次元ミュージカルに出演する「2.5次元俳優」も熱い人気を集めており、若手俳優の登竜門的存在になっています。一般的なミュージカルと異なるところは、キャストのブロマイド販売や、ライブビューイングの実施など、関連コンテンツが充実している点です。
さまざまな楽しみ方ができるため、たくさんのファンを虜にしています。漫画・アニメの魅力をさらに深堀できるメディアミックスプロジェクトとして、2.5次元ミュージカルはこれからも人気を集めていくことでしょう。
<2 日本における2.5次元ミュージカルの歴史>
日本の2.5次元ミュージカルの歴史は、宝塚歌劇団からはじまりました。1974年に上演された「ベルサイユのばら」は、人気少女漫画のゴージャスな世界観を舞台化しており、原作ファンから熱烈な支持を集めたといいます。
次に一大ムーブメントとなったのが、1993年の「美少女戦士セーラームーン」です。本作は定期的に舞台化されており、2.5次元ミュージカルの文化を日本に根付かせました。
2000年代に入ると、大勢のイケメンキャラが登場する大型作品が登場。特に、2003年にはじまった「テニスの王子様」シリーズは、「テニミュ」と呼ばれ、シーズンを何度も重ねて上演されるほどの大人気作に成長しました。テニミュで実力をつけ、名前を世に轟かせていった俳優たちも少なくありません。
それからは、豪華な演出で観客を魅了した「刀剣乱舞」、乙女ゲームならではの分岐ルートを巧みに舞台へと発展させた「薄桜鬼」、表現が難しいとされた競技性を舞台化した「弱虫ペダル」など、多種多様なテクニックを駆使した名作2.5次元ミュージカルが登場しました。
「漫画・アニメ・ゲームの世界を舞台でも楽しむ」というエンタメが定着化したことにより、「キングダム」「鬼滅の刃」「呪術廻戦」「SPY×FAMILY」と、ヒットを記録した作品はほぼ舞台化されるようになりました。
<3 漫画やアニメの感動をリアルで体感できる>
こうして日本の一大文化に成長した2.5次元ミュージカル。その魅力は、いったいどのような部分にあるのでしょうか。
まず、漫画やアニメで味わった感動を、舞台というリアルな空間で体感できることでしょう。漫画は視覚と想像力で、アニメはそこに聴覚もプラスして物語や世界観を楽しめます。
これに対して2.5次元ミュージカルは、映像、ライト、音響、ワイヤーアクションをはじめとしたバラエティ豊かな舞台演出を利用することで、さまざまな感覚をフルに使いながら作品の感動を追体験することが可能です。
つまりこれは、観客としてその舞台を観劇している自分自身が、その作品の世界に入り込むことができるということ。あくまで2次元でしかなかった世界が観客を包み込み、まるで自分がモブキャラクターの1人になったかのような気持ちを味わえます。
この幸福感は、2.5次元ミュージカルを観劇したことがある人にしかわからないでしょう。舞台演出の技術も年々進化しており、ライブで体感できる作品世界への没入感は、精度を増しています。
<4 キャストのキャラクター再現率も高い>
2.5次元ミュージカルのもうひとつの大きな魅力は、キャラクター再現率の高さです。
キャラクターを表現するための緻密なヘアメイクや、細かな部分まで監修された豪華な衣装など、プロの技を集結させたビジュアルレベルは、2.5次元ミュージカルの真骨頂といえます。見た目だけでなく、キャラクターの性格やストーリーの展開などをしっかり反映させたていねいな脚本もポイントです。
「好きなキャラクターが目の前で生きて動いている」という感動を味わえるため、大勢の原作ファンが夢中になる理由がわかりますね。
なお、キャラクターを担当する俳優は、基本的に声優とは異なる俳優が務めていますが、作品によっては声優がそのまま俳優を務めることも多数。代表的なものは、声優が楽器演奏も務める「バンドリ!」「from ARGONAVIS」シリーズです。普段聞いているキャラクターのボイスでそのまま演技を楽しめるので、作品世界へシームレスに入り込めるところがポイント。
「推しキャラに会える」2.5次元ミュージカルが、ファンから支持されているのもうなずけます。
<5 まとめ>
2.5次元ミュージカルは、原作の世界を楽しめる新たな舞台文化です。これからもたくさんのファンに支えられながら、大きな発展を遂げていくでしょう。