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会社員がYouTuberとして活動するときの注意点とは?
会社員として働きながら、YouTuberとして活動したくありませんか? この記事を読めば、会社員とYouTuberを両立するための知識が得られます。副業YouTuberを目指している人は、ぜひチェックしてみてください。
【目次】
①副業はOK? 会社の規約を確認する
②収入額によっては確定申告が必要
③守秘義務やコンプライアンスを順守する
④個人が特定されないように気をつける
⑤まとめ
①副業はOK? 会社の規約を確認する
まず、会社の規約に改めて目を通し、副業が許されているかどうかを確認してください。特別な届出が必要な場合や、副業そのものが禁止されているケースもあるからです。なお、副業は許されていても、SNSの利用に制限をかけている会社もあります。細かい部分まで読み込み、規定違反を防ぎましょう。違反行為を行うと、場合によっては懲戒免職になることもあります。副業に力を入れすぎて本業に支障をきたしたり、本業の就業時間内に作業を行ったりすると、重い処分が待っているかもしれません。YouTuberとして利益を上げる前に、しっかりと規約を確認しましょう。
ちなみに、「会社との雇用関係が生じないYouTuberは、副業に入らないのでは?」と疑問に感じる人も多いでしょう。趣味の延長線として動画を投稿している人が多いのも、そう感じる理由のひとつです。しかし、本業以外で一定の収入を得た場合は、どんな業務であっても副業だと認められます。「副業」という言葉に法律的な定義はありませんが、その考え方は変わりません。「YouTuberとは、立派な職業である」という意識を持ちましょう。
②収入額によっては確定申告が必要
YouTuberとして年に20万円以上の所得を得た場合は、確定申告を行わなければなりません(本業YouTuberの場合は48万円以上)。会社員の給料は、税務処理を会社が行ってくれますが、YouTuberは自分で行うほかないからです。確定申告では、「収入額」と「必要経費」から割り出された、それぞれの所得に応じた金額を納税します。申告ミスを防ぐために、毎月の収入と経費の金額はきちんと記録してください。申告漏れが発生すると、追徴課税などを含む重いペナルティが課せられるので、必ず確定申告するようにしましょう。
なお、もしも会社員の収入が2,000万円を超える場合は、YouTuberとしての所得がたとえ1円だったとしても、確定申告が必要です。自分の収入状況を的確に把握し、適切な対応をとりましょう。
ちなみに、YouTuberとして活動していることを会社に知られたくない場合は、確定申告時の住民税納付方法を「普通徴収」に指定すれば問題ありません。「特別徴収」を選ぶと会社員の給料から天引きされてしまいますが、普通徴収なら自宅に納付書が送付されるため、会社にはバレないでしょう。
③守秘義務やコンプライアンスを順守する
本業で得た情報を、勝手にYouTubeで公開してはいけません。業務上知り得た情報には、守秘義務があるからです。情報漏洩によって、会社が多大な損害を被るかもしれません。その場合は、自分自身が賠償責任を負うケースもあります。会社の企業秘密や取引先情報、経営方針などはもちろんのこと、自身が業務で得たスキルの紹介も控えましょう。暴露系チャンネルは注目を集めやすいですが、法的措置を取られる危険性もあります。会社員の副業YouTuberにはリスクが高すぎるので、基本的に会社関係の情報は発信しないようにしましょう。自分の動画が社会に大きな影響をもたらす可能性があると、よく理解しなければなりません。
また、動画内容がコンプライアンスに違反しないよう、最大限の配慮を行ってください。特定の人物や属性を攻撃したり、犯罪に触れるような内容を発信したりしてはいけません。迷惑行為を投稿するのもアウトです。会社員とYouTuberの双方で成功するために、社会人として最低限のルールは守りましょう。「会社の同僚や上司に見られても、問題ないような動画内容」を意識して動画制作を進めてください。
④個人が特定されないように気をつける
YouTuberとして活動を始めたあとは、個人が特定されないように気をつけましょう。自分自身や家族だけではなく、会社にも迷惑がかかるかもしれないからです。なるべく顔出しは控え、住所や勤務先などが流出しないように、細心の注意を払ってください。特にVlog系YouTuberは、生活圏内や居住地を推測される危険性があります。郵便物や特徴的な建造物の映り込みから個人情報が特定されないように、よく確認してから動画をアップしましょう。
もし個人特定後に動画内容が問題になった場合、会社での風当たりが強くなることもあります。本業をスムーズに行うためにも、個人情報の取扱には警戒心を持ちましょう。ちなみに、個人を特定されたくない人におすすめなのは、顔出しが必要ない料理動画や、音声だけの出演となるゲーム実況動画です。商品紹介・レビュー系動画やフィットネス系動画もいいでしょう。ボイスチェンジャーやテロップを使って編集し、自分の音声を使わないこともひとつのアイデア。本名や誕生日、住所や家族構成を気軽に連想できないような、個人情報要素がないチャンネル名にすることも大事です。
⑤まとめ
会社員がYouTuberとして活動するためには、「会社の規約を確認した上でYouTuberを始め、一定の所得を得たら確定申告を行うこと」「守秘義務やコンプライアンスを順守すること」「個人が特定されないよう配慮すること」などに気をつけましょう。