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システムエンジニアのキャリアパスとは?キャリア設計の重要性やポイントを解説

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システムエンジニアを目指すにあたって、「キャリアパス」が気になっているのではないでしょうか。キャリアパスとは、プロとして成長を実現するためにたどるプロセスのことです。

システムエンジニアとして活躍し続けるためには、早い段階からキャリアパスについて考えておくことが大切ですが、具体的にどんなパターンがあるかイメージしづらいこともあるでしょう。そこで本記事では、システムエンジニアのキャリアパスについて詳しく解説します。

システムエンジニアのキャリアパス設計が重要な理由

システムエンジニアのキャリアパス設計は、次のような理由から重要だと考えられています。

  • 早期のキャリアパス設計が将来を左右する
  • 技術職としてのキャリアの選択肢が増えた
  • ワークライフバランスの実現に欠かせない

早期のキャリアパス設計が将来を左右する

システムエンジニアには、プロジェクトマネージャーやスペシャリストなど、さまざまなキャリアパスがありますが、必要とされる知識・スキルは目指す方向によって大きく異なります。言い換えれば、若い時にどんな経験をしたかによって、将来のキャリアが大きく左右される可能性があるということです。

例えば、プロジェクトを指揮するプロジェクトマネージャーを経験してきた方は、その職種を続けるのが好ましいと考えられます。仮に途中からデータベースのスペシャリストを目指そうとしても、スキルの習得に多大な時間がかかってしまうからです。

そのためなんとなく経験を積むのではなく、早い段階から将来の理想を考えて、必要な経験ができるキャリアパスを選ぶことが大切です。

技術職としてのキャリアの選択肢が増えた

従来のシステムエンジニアは、プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーを目指すキャリアプランが一般的でした。しかしIT技術の急速な発達により、新たな技術が出現し、将来性が高いと考えられる新職種も次々に登場しています。

例えば、従来のシステムやアプリケーション以外の「AI」「IoT」「VR/AR」などです。前述したように、職種ごとに仕事内容や働き方も異なるため、早い段階からキャリアプランを決めて成長し続けることで、転職時に知識・スキルをアピールしやすくなります。

ワークライフバランスの実現に欠かせない

システムエンジニアとして活躍するなかで、仕事と生活のバランスを考慮することも大切です。現在は順調にキャリアを積めていても、何らかの理由で就労が難しくなることや、結婚や出産などライフステージの変化が訪れることもあります。

さらに、システムエンジニアはフリーランスや起業で独立するという方向もあるなど、キャリア選択の幅が広いです。あらかじめ複数のキャリアパターンを想定しておくことで、さまざまなライフステージに柔軟に対応しやすくなるでしょう。

システムエンジニアのキャリアパスを決めるポイント

システムエンジニアのキャリアパスを決める際は、次のポイントを意識しましょう。

  • 自己分析で自身の特性を理解する
  • 重要度が高まる分野を見極める
  • 具体的な中長期的な目標を決める
  • 目標達成に必要なスキルを習得する

自己分析で自身の特性を理解する

システムエンジニアのキャリアパスを考える際は、まず自己分析を行いましょう。自分自身を客観的に見ることで、強み・弱点やパーソナリティなど自身の特性を理解し、適性に合うキャリアパスを選択しやすくなります。

どんな業務に意欲的であったか、そのなかで印象深い成功体験や失敗体験など、これまでの経験を振り返ることが大切です。ただシステムエンジニアとして活動するだけでは、適正に合わない業務を続けてしまう可能性があり、理想とのギャップが生じてしまう懸念があるため注意しましょう。

重要度が高まる分野を見極める

システムエンジニアとして活動し続けるためには、業界のトレンドを把握することも欠かせません。IT業界の最新情報を日頃から確認することで、今後どんなシステムエンジニアの需要が高まるか予測できます。例えば先進技術では、「AI(人工知能)」「ビッグデータ」「IoT」などの業界が成長すると考えられます。

また、既存の職種であれば、企業のIT化やDXとの関連が深い「クラウド」や「情報セキュリティ」などの分野も成長が見込まれるでしょう。需要が高まる分野で必要な知識・スキルを早い段階で身に付けておけば、システムエンジニアとしての将来性が高まります。

具体的な中長期的な目標を決める

近年では、終身雇用制度の崩壊にともない「転職」が増えており、IT業界ではキャリアアップのための転職が一般的になりました。そのため、転職や独立なども想定して、中長期的な観点からキャリアパスを考えることが大切です。

ただし、いきなり数十年後の目標を設定すると途中でキャリアパスを見失いやすくなるため、大きな目標から逆算・細分化していくのがおすすめです。まずは2~3年後、次に5年後・10年後など中期目標を設定しましょう。

なお、目標は高すぎても低すぎてもモチベーション低下につながるので、現状の能力やスキルに合わせて適度な難易度の目標を立てる必要があります。目標は設定後もライフイベントや仕事環境の変化などに対応できるように、柔軟に見直せるようにしておきたいところです。

目標達成に必要なスキルを習得する

理想のキャリアパスを歩むためには、それに相応しい知識やスキルを習得する必要があります。また、キャリアパスに関連する資格を取得することで、自身のスキル面での競争力を高めると同時に、昇進や転職などの際のアピールポイントにもなります。

ただし、自身の専門分野と関係ないスキルの習得は時間の浪費につながるため、キャリア目標や適性に応じて学ぶことが大切です。

システムエンジニアのキャリアパスの事例

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システムエンジニアのキャリアパスの事例をご紹介します。ご自身のキャリアパスを考える際の参考にしてみてください。

  • プロジェクトマネージャー
  • データエンジニア
  • セキュリティエンジニア
  • AIエンジニア
  • アプリケーションエンジニア

プロジェクトマネージャー

「プロジェクトマネジャー」は、プロジェクト全体を指揮する職種で、企画立案やクライアントとの交渉、リソース確保やマネジメントなどを担います。ITの上流工程と下流工程に関する専門知識はもちろん、マネジメントやコミュニケーションのスキルも必須です。

また、プロジェクトマネジャーはシステムエンジニアの上流工程であるため、多職種よりも高収入になりやすい傾向があります。

データエンジニア

「データエンジニア」は、企業内のデータ利活用のために、データの収集や管理などを担う職種です。近年では企業のDXが急速に進んでおり、データドリブンな経営の重要性が高まっています。

そこで生まれたのがデータエンジニアという職種ですが、まだ認知度が低いため現時点では案件数が少ない傾向にあります。しかし、ビジネスにおけるデータの重要性は今後ますます高まることが予測されるため、データエンジニアの市場価値も高まると考えられます。

セキュリティエンジニア

企業のIT化が急速に進むなかで、ネットワークやシステムの安全性に起因する情報漏洩など、セキュリティ関連のリスクが課題となっています。「セキュリティエンジニア」は、企業など組織のセキュリティリスクを特定し、リスクを最小限に抑えるための対策を行う職種です。

セキュリティエンジニアは、ITセキュリティ関連の高度な知識が要求されるため、「情報処理安全確保支援士試験」のような国家資格を取得することが一般的です。

AIエンジニア

「AIエンジニア」は、近年急速に発達しつつあるAI(人工知能)の開発に携わる職種です。AIというとChatGPTやGrokのような「生成AI」のイメージが強いかもしれませんが、医療業界の画像診断やマーケティング業界の顧客分析など、AIの活用はすでに広がりつつあります。

また、AIエンジニアはAIそのものだけではなく、AIに人間のような学習をさせるためのディープラーニング(深層学習)やマシンラーニング(機械学習)などの技術開発も行います。高度なアルゴリズム(処理)やプログラミング言語の理解などが必要ですが、成長が著しい分野なので将来性も高いといえるでしょう。

アプリケーションエンジニア

「アプリケーションエンジニア」は、ソフトウェアの設計開発・テストやメンテナンスを担う職種です。顧客が求める機能を実現するために要件定義を行い、スケジュールやリソースを管理しながら開発を進行させます。

ソフトウェア開発の知識・スキルはもちろん、状況に応じて適切なプログラミング言語を使いこなし、なおかつ顧客ニーズを理解して解決する能力が必須です。

システムエンジニアのキャリアパスを実現するための勉強方法

システムエンジニアのキャリアパスを実現するためには、必要な知識・スキルを次のような方法で習得する必要があります。

  • 独学で勉強する
  • 大学に進学する
  • 専門学校やスクールに通う

独学で勉強する

システムエンジニアになるための知識やスキルは、基本的には独学でも習得できます。例えば、参考書やインターネットの学習サービスなどを活用することで、プログラミングやセキュリティなどについて学べます。

ただし、独学では高度な領域の学習に限界があり、特に初学者の場合は挫折の可能性もあります。システムエンジニアとして理想のキャリアパスを歩むためには、後述する大学や専門学校・スクールに通う方が効率的です。

大学に進学する

情報系や工学系の学科がある大学に進学することで、IT分野の高度な知識を身に付けることができます。ただし、大学進学のためには高難易度の入試をクリアする必要があり、大学ではシステムエンジニアには必要ではない一般教養についても学ばないといけません。

4年制大学で専攻分野について深く学べるのは実質2年間であるため、短期間で集中的に学びたいのであれば専門の学校やスクールのメリットが大きいでしょう。

専門学校やスクールに通う

IT系の専門の学校では、システムエンジニアとしてキャリアパスを歩むための知識を集中的に学べます。学校によっては、現場で活躍している現役エンジニアの講義が受けられるため、実務で役立つ実践的な知識も習得できます。

また、チーム開発やプロジェクト管理などの経験を積める専門の学校もあるため、就職後も即戦力として現場で活躍しやすいことも魅力です。加えて、IT業界との提携がある専門の学校の場合は、求人紹介や丁寧な就職サポートも受けられるので安心して学べます。

システムエンジニアを目指すなら「総合学園ヒューマンアカデミー」がおすすめ

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システムエンジニアは、キャリアパス設計が将来を左右するため、早期の段階から考えておくことが大切です。キャリアパスを考えるときは、自身の特性を理解したうえで、目標達成に必要なスキルを習得しましょう。そのための手段として、専門の学校で専門的な知識・スキルの習得を検討してみてはいかがでしょうか。

例えば、これからシステムエンジニアを目指す方には、「総合学園ヒューマンアカデミー」のシステムエンジニア専攻がおすすめです。第一線で活躍する現役プロ講師から、少人数制で自分のレベルに合った指導が受けられるため、モチベーションを維持して深い知識が身につきます。

また、実務でシステムエンジニアとして活躍するために欠かせない、チームでのシステム構築やプロジェクト管理の実習もあります。全国11カ所に校舎が展開しているため、地元でも高いスキルを学べることも魅力です。未経験の方でもしっかりIT業界への就職を目指していくことができるため、ぜひこの機会に詳細をご確認ください。

https://ha.athuman.com/it/course/system-engineer/

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