人を惹きつける要となるデザインを生み出す
ゲームグラフィッカーの仕事は、見る人の心に直接感動を与える
多岐にわたる分野で活躍するゲームグラフィッカーは、様々な分野の知識が必要です。
CGはゲームや映画だけではなく、普段何気なく見ているテレビ番組やCM、雑誌など、様々な分野で使われています。
ゲームグラフィッカーは、コンピューターを駆使して、購買意欲を高める広告やカタログ、かわいいキャラクターやおぞましいモンスター生み出したり、見たこともない映像を作り出すことが出来ます。 ゲームグラフィッカーの仕事は見る人の心に直接感動を与えることが出来ます。
業界が求めるクリエイターとは?
技術力はもちろんですが、様々なことに興味を持ち、積極的に取り組み、またチームで制作をすることから、協調性を持ち仕事が出来る人を求めます。 何より、人を楽しませる心を持つことが大切です。
CGデザイナーってどんな仕事?必要なスキルやキャリアプランは?現場のプロに徹底インタビュー
松原 健太 さん
株式会社スクエア・エニックス
リードデジタルアーティスト
大学卒業後にCG専門学校へ再入学。専門学校卒業後にアルバイトとして『キングダム ハーツII』のモーションチームに所属。ゲーム開発に9年間携わった後、5年前にヴィジュアルワークス部へ異動。
アニメーションチームのリーダーとして、タスク管理、スケジュール管理、クオリティ管理などを担う一方、自らデータ制作も行っている。
『DISSIDIA FINAL FANTASY NT』 © KOEI TECMO GAMES/SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA
魅力的にわかりやすくゲームのコンセプトを視覚化する
CGデザイナーの携わる仕事はモデリングやアニメーションなど様々なものがありますが、それらに共通するのは、プロットやコンセプトアート、キャラクターデザインに描かれたゲーム内容や世界観、雰囲気やキャラクター性などを、適切な形にビジュアライズしてユーザーに伝える役割を担うということです。
また、特にスクウェア・エニックスが開発するようなゲームの場合、プロデューサーやディレクター、CGデザイナーやプログラマー、シナリオや音楽のスタッフまで、関わる人間の数は膨大なものになります。そのため、CGデザイナーは単に個人の感性を発揮して表現すればいいというわけではなく、プロデューサーやディレクターの意図を汲み取りながら、ユーザーに伝えるべき情報を「デザイン」するということが求められます。
例えばアニメーターとして作品に携わる松原氏の場合、キャラクター等に動きを付けることによって、キャラクターの感情やストーリー、世界観などをユーザーへいかに魅力的に伝えていくかにこだわり抜いているといいます。「完成した作品を会社の外で見るのは凄く達成感があります。自分も業界に入る前はユーザー側にいて、作る側に憧れていたので、ユーザー目線で自分の仕事を見た時、この仕事をやっていて一番感動します」と松原氏は語りました。
CGデザイナーの仕事とは?
様々な工程を経て、ゲームのビジュアルを作り出す
一口にCGデザイナーと言っても、その仕事内容は多岐にわたっています。背景や人物を形づくる「モデリング」、モデリングされたものに動きを付ける「アニメーション」、光線や爆発などを表現する「エフェクト」、各シーンの光源を設定して演出する「ライティング」、作られた素材を合成する「コンポジット」など、様々な工程を経てようやく、一つのゲームのビジュアルが完成します。ゲーム作りは集団作業であるため、単に自分の作品を作るだけでなく、他の部署の人々との連係も仕事をする上で大切です。
『FINAL FANTASY XIV』 © 2010 - 2018 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
在学中に学ぶべきことは?
あらゆるものを観察し、表現のための引き出しを増やす
CG作品を作っていく技術自体は、経験を積めばある程度までは誰でも身に付けることができると松原氏は言います。それを仕事としてやっていくためには、作品を作る技術だけでなく、その完成形を明確にイメージする力が大切です。
その力を身に付けるために、学生時代から映画やアニメもただ「見る」のではなくしっかり「観察」することが大切です。何気なく目に入ってきた情報と自ら拾いに行った情報ではディテールに大きな差がでるからです。様々な体験を通じて自分の中に表現のための引き出しを増やしてほしいと松原氏は語りました。
© KOEI TECMO GAMES/SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
CGデザイナーのキャリアプランは?
将来像が明確なら、様々なキャリアへ進める
先にも述べたように、CGデザイナーと言っても、モデラーやアニメーターをはじめとして様々な職種があります。また、CGデザイナーとして入社した場合、そのままCGデザイナーとして活躍したり、その経験を活かしてディレクターになるというキャリアパスが一般的ですが、松原氏の同期の中には、アニメーターとして入社後、武器やキャラクターのデザイナーになった方、映像制作会社のプロデューサーとなった方などもいるそうです。
CGデザイナーの立場からしても、デザイナーの仕事を理解しているプロデューサーというのはありがたいそうです。また、CGデザイナーとして働きながら、もっと効率的な制作方法を模索するうち、テクニカルアーティストやエンジニアに転身した例もあるそうです。
CGデザイナーとしてキャリアをスタートしたからといって、必ずしもずっとそこに縛られるわけではありません。「自分がどうなりたいか」という将来像を明確に持ち、一つひとつの現場で着実に技術を身に付けることができれば、様々に道は開けています。
映像作品の見映えを左右する最終工程
VFX(特殊視覚効果)スペシャリストへの道!
株式会社サンジゲン
VFXアーティスト/コンポジター
島原 樹也 さん
ヒューマンアカデミー東京校
アニメーション学科卒業
2012年、ヒューマンアカデミー東京校アニメーション学科卒業。2015年に株式会社サンジゲンに入社。オペレーターとしてアニメーション制作に携わる。入社して半年後に撮影部に移籍。現在VFXアーティストとして活躍中。
『ヘヴィーオブジェクト』、『モンスターストライク』、『ブブキ・ブランキ』等多くの作品に携わる
©XFLAG
煙や爆発などシーンに迫力と臨場感を与える特殊効果のスペシャリスト
世界に誇る「日本の伝統・セルアニメ」の魅力を損なうことなくフルCGでアニメ制作を実現する技術「セルルック・アニメーション(CGで作られたセル画風のアニメ)」を確立し、『モンストアニメ』、『いたずら魔女と眠らない街』といった作品を手がける株式会社サンジゲンでVFXアーティストとして活躍する島原樹也さん。
VFX(Visual Effects)とは、CGやデジタル合成によって作り出される「特殊視覚効果」を意味します。島原さんは、映像の「見え方」がより魅力的になる様に光を調節して奥行きを出したり、煙や爆発などシーンに迫力と臨場感を与える効果を加えたりと、様々な「視覚効果」を付け加えていくスペシャリスト。作品全体の画作りを左右する仕上げの工程を担当しています。
そんな島原さんがヒューマンアカデミーに入学したのは28才の時。アニメが好きというまっすぐな気持ちが、アニメを「観る側」から「創る側」へと衝き動かしたそうです。「入学してしばらくは、何ができるのか分からず漠然としていました。でも、次第にCGでできることの幅広さと面白さに夢中になり、フルCGによるアニメーションの可能性を追求できるサンジゲンを就職先として意識するようになりました」
インターンを経てその夢を見事に叶えた島原さんは、VFXの仕事の楽しさについて「自分で考えた表現を提案して付け加えて作って行くと、絵に深みが増して良くなっていくんですよ。こういう工程を経て完成した作品が放送され、みなさんに観てもらえた時は心から喜びを感じます」。「自分が一番好きで、自分が得意なこと」を一つひとつ手探りで探した島原さんには、「CGでアニメを作る!」という揺るぎない気持ちがありました。勇気を持って "はじめの一歩" を踏み出したら、焦らず地道に自分に合った道を選んで進んでいきましょう!
VFXアーティストの仕事とは?
映画・アニメ制作の最終工程!作品の「見映え」はVFXアーティストが作り出す
映画やアニメ・ゲームなどの映像制作には、完成するまでに非常に多くの過程があります。各工程のプロフェッショナルがそれぞれ担当するパートに磨きをかけて一つの作品を完成させていきます。
今回紹介したVFXアーティストは、前行程で仕上がってきた動画に光や影を加え調整して奥行きを出したり、雪や稲妻などの自然現象や爆発や煙といった視覚的効果を付け加えてシーンに迫力と臨場感を与えたりと、より一層引き込まれる映像に仕上げるための「作品全体の見映えの調整・最後の仕上げ」を担当する仕事で、コンポジターと呼ばれる場合も。
CG制作の基本を学校でしっかりと身につけていた島原さんは、アニメーターとしてサンジゲンに入社しましたが、半年後にその手腕を見出されてVFXチームに移籍し、アニメ制作の最終工程を任されるようになったとのことです。
在学中に学ぶべきことは?
世の中で本当に起こっている現象をよく観察!
本物を知って細部まで観察したら、マネをして作ってみる
自然現象の雪と、アニメで再現される「アニメ的な表現」が加わった雪の動きは異なります。アニメで観たときにも違和感なく「雪らしく」表現されており、そこがVFXアーティストの腕の見せ所です。島原さんは日頃から、ことあるごとにスマートフォンで日常に起こる様々なことを動画や写真で撮影しています。臨場感のある表現を追求するためには、「本物」をよく知らなければなりません。頭の中で知っているつもりでも、実際に観察してみるとたくさんの発見があるもの。
まずは、「本物」の動きや現象の細かい部分までじっくり観察してみましょう。すっかり自分のものになったら、観察したものをできる限り細部までこだわって似せて作ってみるといいでしょう。VFXアーティストは日常的なものから非日常的なものに至るまで、あらゆる光景を隅々までよく観察して自分の中にたくさんの「参考資料(リファレンス)」を用意しています。
CGアニメーターのキャリアプランは?
現場で痛感する基礎の大切さ。一つずつ着実に実力を積み上げよう!
サンジゲンに入社して今年で3年目の島原さん。夢にまで見たアニメ制作の現場は戸惑いと驚き、そして自分が作ったアニメが放送されるというかけがえのない喜びを感じているといいます。アニメーターとしてキャリアをスタートさせたわけですが、半年後にVFXを専門とする撮影部に抜擢されました。キャリアアップの背景には、学校でCGの基礎をきっちりと身に付けていたことが大きく影響していると島原さんは話します。
「極めて基礎的なことばかりですが、細かいところまでしっかりと身に付いているか否か、応用力が試される現場に出るとその重要性に気がつきます。自分が本当に好きで得意なことを仕事にすると、生きているのが本当に楽しくなりますよ!」と笑顔で語る島原さん。次に目指すは撮影監督。今でも新しい技術の習得や表現の追求に力を抜きません。未来の選択肢を増やすためにも、一歩一歩焦らず着実に実力を積み上げることが重要です。
ゲームグラフィッカーに必要なスキル
デッサン
デッサンを鍛えることで基礎画力や空間認識能力を向上させます。よく観察することで質感や重さの違いを表現し、人体の構造を意識することでキャラクターに自然なポーズをつけるとこが出来ます。
CGソフト
CGのソフトには大きく分けて絵を描くための「PhotoShop」や「Illustrator」といった2DCGのソフトと、仮想空間内で物体を構築する「3dsMax」3DCGの2種類あります。アイディアを形にする仕事道具となるため、クリエイターには欠かせないスキルです。
色彩学
私達は目に入る色を、様々な感覚と結びつけています。色により季節や時間、温度などを感じることが出来ます。
色彩に関する知識を高めることで、色によって与える印象を変化させ、見る人の感情を動かすことも可能です。
発想力
ゲーム、アニメ、映画、テレビ、雑誌、舞台、絵画、写真、すべてが作品です。様々な分野の作品に意識的に触れ吸収することにより、自信の引き出しが増えます。それらを噛み砕き、再構築することで、新たな作品へと昇華させることができます。
情報収集力
一つのことに捕らわれず、様々な分野の情報にアンテナを張り巡らせることにより、現在、未来のニーズに合わせたデザインを生み出すことが出来ます。また、膨大にある情報の中から必要な情報を選び出すことも大切なスキルです。
名前:福島 貴人
担当:グラフィック
ゲームグラフィッカーは専門的なCGのソフトを使用して仕事をしますが、そのソフトは一般の人が触れることはなかなかありません。それゆえにCGを学び始めるときは、みんな同じスタートラインに立っているのです。
そこから飛び出すには、創造する力をエネルギーとして、たくさんあふれている情報を吸収し、出力するかがプロのクリエイターになる鍵となります。
人をビックリさせたり、楽しませたいという気持ちが、クリエイターへの第一歩です。
目指す職業で専攻を選ぼう
プログラマー専攻
C/C++を中心に、プログラミングを基礎から学びます。2D主体のソーシャルゲームから、最新の3Dゲームまで、幅広くプログラムの世界で活躍するなら
プランナー専攻
ゲームの主軸となる企画やシナリオだけでなく総合的なゲームデザイン力を学んで、ゲーム業界で活躍するなら
CGデザイナー専攻
基礎画力を高めるデッサンを始め、ゲームを構成するグラフィック素材である2DCG・3DCGを基礎から学んでいき、ゲームグラフィックの世界で活躍するなら
アニメーター専攻
アニメーションや映画、CMなど、多くの人に感動と喜びを与える映像スキルを手に入れ、映像業界で活躍するなら
大学部(大学学位取得)
ゲームを学びながら、大卒資格を取得できるコースです。ゲームの夢も大卒資格も取得できる、自分によくばるあなたには
高校3年生・大学編入者対象
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