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グラフィッカーの武器、ポートフォリオ 構成にはこだわろう

  

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前回のコラムでは、ポートフォリオを作る際には多くの作品を幅広いジャンルで用意するべき、という話をしました。作品がある程度たまってきたら、次に考えることは「構成」……つまり、どのような順番で作品を見せていくか、ということです。

構成は印象を支配する

漠然と作品を並べていくだけではいけません。「どの作品をどういう順番で目にするか」で、受け手の印象はまったく変わってきます。今回は、ポートフォリオを作る際の構成についてお話ししていきます。

最初と最後が大切

最初の1ページ目は最高の自信作にしてください。担当者の心を一目でワシづかみにしましょう。採用担当者は、何十・何百ものポートフォリオを目にするわけです。当然、作品はいろいろ見慣れているし、飽きもすることでしょう。表紙をめくって最初に目に映る作品で良し悪しを決められても文句は言えませんよ。

また、最後の「シメ」の作品にも気を遣うことが大事です。ポートフォリオの最後に来たときに、あなたの自信作を見て「たしかに、この人は有望だぞ」と、もう一度思わせてやりましょう!

担当者を楽しませよう

「まずはフルカラーを何点か並べよう。そして時にはモノクロを挟もう」

「ファンタジー、現代物、時代劇の作品を、ジャンルをランダムにして並べよう」

といった感じで、採用担当者(見る人)を飽きさせない構成を心がけましょう。カラーの作品が数点続くなかにワンポイントでモノクロのデッサンを入れたり、キャラクターの作品と同じページに背景・風景を入れて目を休めさせたりと、様々な工夫をしてみてください。

これらの作業は視認性向上に寄与するだけでなく、あなたの画面構成センスのアピールにもなります。

絶対にやってはいけないこと

作った順番通りに並べる

作った順番通りに並べることは絶対にやめてください。それは構成とは言えません。「自分がどう成長したのかを見せたい、自分の努力の成果をわかってもらいたい」という方がいますが、担当者が見たいのはあなたの成長ではなく、「今のあなたができること」です。ポートフォリオを作る前に多くの作品をストックしたのは、成長履歴を見せるためではなく、単によい作品を選別するためです。そのことをお忘れなきようお願いします。

同じような作品を連続して並べる

たとえば、冒頭から数ページにわたってデッサンが続いたり、背景・風景作品が続いたりしたらどうでしょうか? 見る側からすれば退屈だし、前述したように採用担当者は何十・何百ものポートフォリオを見なければならないのです。「同じような作品ばっかり続くなぁ。もう後は見なくていいかな」と思われたら、あなたのせっかくの苦労が水の泡です。

ポートフォリオは自己満足で作ってはダメ

ポートフォリオを作るときには「これは第三者に見せるものだ」と強く意識しながら作ることが何よりも大切です。

「自分を正確に知ってもらう」こと、「見る人を楽しませる」こと。このふたつを両立させるためには、構成にこだわることが必要不可欠です。作品を何度も並べ替えて、ときには友人に意見を聞いたりして、ベストな構成を見つけ出してください。

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