シナリオライターの悩み「物語がなにも思いつかない!」の解決策
「やばい、もうなにも思いつかない……。ストーリーの展開もキャラクター設計も、アイデアの欠片すら出てこない……」。シナリオライターを目指すみなさんなら、そんな最悪の状況に遭遇したことがあるかと思います。もちろんそれはプロのシナリオライターも例外ではありません。しかしプロは、そんな状況を予防する術、脱出する術を持っています。
本場のシナリオライターたちの危機管理術
それではプロライターたちが、アイデアと創造力を枯らさないためにどんなことを実践しているのかを見ていきましょう。
シナリオライターに学ぶポイント1:インプットを絶やさない
いつも30分あらゆるニュースサイトを見て回る、新聞を読む、たくさん映画を見る、現地に取材に行く、etc……、プロのシナリオライターたちは、常になにかを吸収しています。それはアイデアを発掘するためでもありますが、物事をより深く知るため=リサーチを兼ねていることも多いようです。
『SAYURI』『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』に関わったロビン・スワイコードは、非常に参考になる見識を持っています。
「物書きという職業は、創作の心が枯れないように常に文化的な物事を摂取しなければならない。ムリヤリにでも自分を外の世界に連れ出す必要がある。とにかく世の中に関わること」「人間というものは、自分の経験の中にしか書く素材を見つけられない」というのは彼の言。
新しいアイデアを得るために、暖めたアイデアのタマゴを孵化させるために、そしてなにも思いつかないという状況を回避するために、あらゆるインプットを行っているのがシナリオライターなのです。
シナリオライターに学ぶポイント2:純粋な子ども心を忘れない
子どものように無垢な心で、先入観を排除して物事と対峙してみましょう。好き嫌いすら捨て去って、シナリオライターとしてではなく小さな子供として、様々な出来事を体験してみると、新たな視点を得られることがあります。
そして「これはイケる!」というアイデアを欠片でも思いついたら、ひたすら没頭して書いてみましょう。細かい技巧は気にせずに、一度掴んだアイデアを衝動に任せて書き殴るのです。そこから突破口が生まれるかもしれませんよ。
シナリオライターに学ぶポイント3:シナリオを書く環境を変える
音でコントロールする
音楽を聴きながら執筆するシナリオライターは非常に多く存在します。音楽は精神状態や集中力に強く作用するので、アイデアが浮かばないときは、ふだん聴かないジャンルの音楽を聴くのもいいでしょう。
その一方、ノイズキャンセリングヘッドフォン(1万円前後から購入可能)や防音イヤーマフ(2千円前後から購入可能)を使用する、静寂を好むシナリオライターも散見されます。
時間を決める
フルタイムの仕事と同じように、「毎日○時から○時までは執筆する」といった感じで、執筆時間を完全に固定してしまうのも手です。その時間になったら、嫌が応でもキーボードに向かわないと気が済まない、とい状態になったらしめたものです。
自分だけの仕事場を見つける
自室での執筆に行き詰まったら外に出て、自宅の庭・公園・カフェ・図書館などで書いてみましょう。居心地の良い、集中できる場所を見つけるために、街中をあちこち歩き回るのも大切なことです。ハリウッドには、ノートパソコン+外付けキーボードで外に出るシナリオライターもいるそうですよ。単純に場所を変えるだけで、驚くほど生産性が上がるケースも多いようです。
プロのシナリオライターたちは実に様々な手段を講じていることがお分かりいただけたかと思います。どうしても自分ひとりで改善していくことが難しい場合には、専門学校などでプロの知恵を学ぶのも選択肢の一つです。なにも思いつかないという最悪の事態に遭遇しないために、今回のコラムを役立ててみてください。
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