コンビニの約４．３倍！？美容師業界が抱える２つの問題。２つめ

前回の«コンビニの約４．３倍！？美容師業界が抱える２つの問題。１つめ»に引き続き２つ目です。

〇美容師業界が抱える問題２．美容師不足が深刻すぎる！

理由は大きくわけて３つあります。　１つずつ見て行きましょう。

〇美容師になりたい若者が減っている

そうなんです。美容師になりたい若者が減っています。

今から１５年ぐらい前、カリスマ美容師ブームが起きました。

その当時だと、将来なりたい職業NO.３に入る程人気だった時代があるんです。

平成１３年度２万７千人をピークに、平成２６年度には１万８千人と右肩下がりです。

一方、美容室の数は年々、増加傾向！

わお。　１店舗に２人しか美容師がいない計算になるけど、大丈夫なのかしら？？

〇美容師学校を卒業しても美容師にならない人が多い

現代の若者が求めるもの。それは『安定』です。しかし美容師業と言うのは安定とはかけ離れたお仕事・・・

歩合給（指名が入った分だけ）のお給料制度をやっているところが多いのが現実。

また、『健康保険・雇用保険・厚生年金』の加入率は３０％未満・・・

そう、ほぼフリーランス（個人事業主）での活動となります。

美容学校卒業生の３０％程度しか美容師にならない。と言うデータもあります。

わーお・・・じゃあみんなどうしてんの？と言うと、ネイルサロンでアルバイトとか、エステサロンでエステティシャンとして働くそうです。

今までに美容師資格を取得した人の６割は美容師としてお仕事をしていないそうです。

〇美容師になったあとに辞める人が多い

上記の数字から言うと、１００人が美容師学校に入学すると３０人かし美容師にならない。と言うことですね。

いや、でもちょっと言い過ぎじゃない？まあ８０人は就職するとしましょう。（えっ盛りすぎ？）笑

その内・・・
１年目で辞める人が４５％→４４人
３年目で辞める人が７２％→２４人
５年目で辞める人が８８％→　９人

ちなみに、世間でウワサのブラック企業でも３年以内の離職率は３０％と言われています・・・

ブラックホールなみの黒さ。

〇辞める理由TOP３は？

１位■「給料が低い」
２位■「精神的に疲れる」
３位■「労働時間が長すぎる」

ほかには？？

ボーナスがない。
休みが取れない。
家事や育児と両立できない。

なるほど。業務内容に不満はないが、お給料が少ないのに休みが取れず、労働時間が長い。と言う職場環境の不満が多いみたいですね。

〇１位■「給料が低い」　ってぶっちゃけお給料ってどれぐらい？？

月給１６万円　×　１２ヶ月　＝１９２万円　・・・①

美容室は『健康保険・雇用保険・厚生年金』加入率は３０％未満・・・

なので、ここから出ていくお金は・・・

国民年金　約１万５千円
雇用保険　約　　３千円
健康保険　約１万６千円　※自治体により異なります。

計３万４千円を支払うことになります。

３万４千円　×　１２か月　＝　約４０万・・・②

お給料①から社会保険②を引くと・・・

①－②　＝　１５２万円　（月１３万円前後）

が美容学校卒業してすぐに貰えるお給料です。

なので、地方出身者は両親からの仕送りが必須ということです。

〇２位■「精神的に疲れる」ってどういうこと？

美容師はカットをするだけがお仕事じゃありません。カットの他にもシャンプーや、カラー、パーマ、ブローなどさまざまな技術が必用なります。

しかしながら、これらの技術は美容専門ではほとんど学びません。

また、お客様とのコミュニケーションも指導を受けておらず、就職後に先輩から教えて貰うことがほとんど。

しかし、先輩たちも『見て覚えて。』と様子を見て覚える指示を受けることが多い。

このことから、先輩とのコミュニケーションや関係性を気付くことが、自信の技術力向上に直結することから、『精神的に疲れる』ようです。

〇３位■「労働時間が長すぎる」　ってどれぐらい働くの？

■美容師の典型的なスケジュール■

　９：００出社・オープン準備
１０：００オープン
　　↓　　営業時間
　　↓
２１：００クローズ
　　↓　　カット練習
　　↓
２３：４５片づけ・掃除
２４：００帰路
２４：３０帰宅
　１：３０就寝

■お休みの日数は？■
月に４~６回程度。

ただし、先輩のヘアモデルになったり新しい商材（シャンプーなど）や技術の講習会が休みの日にあるので
実質は１日~２日休めれば良い方だそう。

まとめ

美容師になる人は減っているのに、美容室サロンは増えている。
美容師不足が深刻なっていて、後継者がいない状況が続いている。
美容師になっても１０年以上続けられる人は１００人中１人ぐらいの確立。