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【徹底解説】アニメ業界の今と将来性とは?
アニメ業界の現状について、気になったことはありませんか? この記事では、アニメ業界の今と将来性について、徹底的に解説します。アニメ業界で将来働きたい人は、ぜひチェックしてみてください。
【目次】
①アニメ業界の現状と課題点を総まとめ!
②これからアニメ業界はどうなる?
③今後注目度がアップする職種とは?
④アニメ業界を目指すために、しておくべきこと
⑤まとめ
①アニメ業界の現状と課題点を総まとめ!
現在、アニメ業界の業績は全体的に右肩上がりの状態が続いています。近年、劇場版アニメ作品がヒットを連発していることや、新型コロナウイルスによる巣ごもり需要からアニメの動画配信サービスが人気を博していることが大きな理由です。
2020年のアニメ市場規模では、数年ぶりに増加傾向がストップしてしまいましたが、日本のアニメ業界はまだまだ大きな存在感を示しています。しかし、同時に多くの課題点を抱えていることも事実です。課題点のひとつは、優秀な人材の多くが、中国をはじめとした海外へ流出していることです。
現在、「羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)」「白蛇:縁起」など、日本でヒットした中国アニメ作品は近年増加しており、その勢いは日本市場を脅かすほど。低賃金・長時間労働で有名な日本アニメ業界の労働環境は、海外と比較するとあまり良い環境ではないため、クリエイターが離れてしまうのです。
また、タイトル数の増加も課題点に挙げられるでしょう。1人のクリエイターが抱える業務量が増加し、丁寧な仕事を行い続けられなくなった現場も少なくありません。作品のハイクオリティさが魅力だった日本の国産アニメが、窮地に立たされています。
②これからアニメ業界はどうなる?
今後のアニメ業界は、状況が好転すると思われます。なぜなら、現在抱えている課題点を解決するために、多くの改善策を打ち出しているからです。
労働形態を出来高制から固定給に変更したり、デジタル化の推進によって労働時間を削減したりしていることが例に挙げられます。これに加えて、以前よりクリエイターの夢を実現しやすくなったことも理由のひとつです。
2010年から文化庁による「若手アニメーター育成プロジェクト」が続けられており、人材育成を積極的に働きかけています。この他にも、さまざまな改善策が実施されており、以前のアニメ業界よりは状況がよくなっています。「アニメ業界で働きたい!」と感じる若者も、これから増えていくでしょう。
労働環境が改善された今後のアニメ業界は、上質な作品を安定して制作できるようになると思われます。他業界から、ハイスキルな人材が流入することもあるかもしれません。差別化がとれたおもしろい作品が作れるようになり、日本のアニメ文化全体が栄えるはずです。
③今後注目度がアップする職種とは?
これからのアニメ業界では、ライツビジネス関連の職種が注目されるといわれています。ライツビジネスとは、アニメの権利関係を取り扱う仕事です。アニメ放映やグッズ販売のライセンスを各業界に販売し、収益を得ます。ときには、企業や法人とコラボレーションすることもあります。
日本のアニメは海外でも非常に人気が高いため、海外へのライセンス販売も業務のひとつです。文化が違う国でも作品が受け入れられるように、表現の調整なども行います。ライツビジネスが注目されている理由は、動画配信サービスが主流になったことが関係しています。海外の配信サービスが、キラーコンテンツとして日本アニメの配信を狙っているのです。世界的にアニメライセンスの需要が高まっているため、今後はライツビジネスがさらに重要視されるでしょう。
アニメーターをはじめとしたクリエイターも人気が高い職種ですが、アニメ業界には、ほかにも魅力的な職種が存在するということです。ほかにも、アニメの企画を立ち上げるプロデュース業や、各職種のスケジュールを取りまとめる制作進行業務などが挙げられます。アニメ業界で賢く働きたいなら、クリエイター以外の職種を選ぶのもおすすめです。
④アニメ業界を目指すために、しておくべきこと
これからアニメ業界を目指す人は、アニメ制作のデジタル化に対応しておきましょう。現在のアニメ業界は、デジタル制作が主流だからです。クリエイター志望なら、一通りのデジタル作画ができるようになっておくといいでしょう。専用ソフトを使いこなすために、練習が必要です。
制作進行や営業職などのクリエイター以外の職種なら、リモートでのコミュニケーションのとり方や、デジタル作画の場合のプロジェクト進行内容などを学んでおいてください。いざ現場に出た際、仕事がやりやすくなるはずです。また、「アニメだけではなく、ゲームやコミック、舞台などにも触れておくこと」も求められます。なぜなら、現在の人気タイトルの多くは、メディアミックスプロジェクトが多いからです。
ヒットを飛ばすには、アニメ以外のコンテンツも理解を深めなければなりません。特に原作コミックをアニメ化する際は、世界観を損なわないように配慮する必要があります。アニメから他コンテンツに展開する場合も、専門知識があるとより良いアイデアが浮かぶでしょう。魅力的な作品を世の中に送り出すために、今のうちからたくさんの作品に触れ、知識をインプットしておいてください。
⑤まとめ
アニメ業界には多くの課題点がありますが、これからは良い状況に向かっていくでしょう。アニメ業界で働きたい人は、デジタル化への対応などを進めておくことをおすすめします。