e-Sports
eスポーツのメリット・デメリットとは?楽しむコツも意識しながら安全にプレイしよう!
eスポーツには、「世界中のプレイヤーとつながりが持てる」「さまざまなスキルが身に付けられる」といった多くのメリットがあります。プレイヤー経験を積んでおくことで、将来的に大会運営や体験施設への就職など、幅広い角度からeスポーツに携われる可能性を増やせる点も魅力です。
しかし、一方で健康への悪影響やコスト面でデメリットが発生する可能性もあります。そうしたデメリットを解消するには、親子間でプレイのルールを決めて、安心・安全にeスポーツを楽しむ意識を持つことが大切です。
本記事では、eスポーツのメリット・デメリットや安心・安全に楽しむコツを解説します。
eスポーツとは?
eスポーツとは、コンピューターゲームやビデオゲームを用いた対戦を「スポーツ競技」として位置づけたものです。エレクトロニック・スポーツ(electronic sports)の略語であり、2000年頃からこの言葉が使われはじめました。
このeスポーツは、中国で99番目の正式体育種目に認定されたり、アジア室内競技大会で正式種目として採用されたりといった活動を経て、世界各地で浸透し続けています。日本でも大会が開催されたり一般社団法人が設立されたりと、少しずつ認知度が高まっています。
eスポーツのメリット
eスポーツには、大きく以下のメリットがあります。
- 世界中のプレイヤーとつながりが持てる
- さまざまなスキルが身に付けられる
- 早い段階でインターネットリテラシーが身に付けられる
- 将来の働く選択肢が増やせる
- 怪我の心配がほとんどない
- 家族で楽しめる
世界中のプレイヤーとつながりが持てる
eスポーツでは、世界中のプレイヤーとオンラインでコミュニケーションが取れます。例えば「MOBA」のようなチームプレイメインのゲームであれば、仲間と協力する過程で自分の意見を伝え、コミュニケーションが取れるでしょう。
こうしたつながりの中で、さまざまな価値観や考え方、言語に触れることは、将来の大きな力となるはずです。
また、海外のプレイヤーとつながれば、他国の言語を実践練習してスキルアップする機会が作れます。
さまざまなスキルが身に付けられる
eスポーツでは、以下のようにさまざまなスキルが身に付けられます。
身に付くスキル | 身に付く場面の例 |
コミュニケーション能力 | メンバーの意見をヒアリングしてお互いのプレイの方針を話し合う |
ロジカルシンキング | 「強いモンスターを倒す」という目標から逆算して、メンバーの割り振りを決めたり戦術を考えたりする |
クリエイティビティ | ゲーム内の素材を活用して理想の建物を建築する |
タイムマネジメント | 与えられたミッションを制限時間内にクリアするための最短ルートを考える |
チームマネジメント | 相手チームを倒すために、メンバーの特性を踏まえた役割分担を行う |
瞬発力 | イレギュラーな事態が発生した際に、手持ちの武器やアイテムをもとに最適な対策を瞬時に見つけ出す |
観察力 | 登場人物の台詞や表情、仕草から本当の気持ちを読み取る |
上記のスキルを若い間に身に付けておくことで、将来社会で働く際に役立ちます。例えばエンジニアであれば、顧客の悩みや不安をもとに「この課題を解決するには◯◯が必要だ」と論理的に考えることで、相手に満足してもらえる商品が生み出せるでしょう。
早い段階でインターネットリテラシーが身に付けられる
オンラインのコミュニケーションでは、基本的に相手の顔は見えません。そのため、つい勢いで思ったことを口に出したり、相手を傷付けたりする可能性もあります。そうした行動を積み重ねてしまうと、せっかく築いた信頼関係を壊しかねません。
eスポーツを通じて早い段階で「インターネット上における人付き合いの方法」を知っておけば、距離感を間違えず相手とコミュニケーションが取れるようになります。出会った仲間と長く一緒にプレイするためには、こうしたインターネットリテラシーを身に付けることも重要です。
将来の働く選択肢が増やせる
eスポーツのプレイ経験を積んでおくことで、以下のような「プレイヤー以外の将来の選択肢」が増やせます。
- スポンサーからサポートしてもらう
- 動画配信で収入を得る
- チーム運営に携わる
- 大会を開催する
- eスポーツ体験施設の運営に関わる
- eスポーツ事業を行う企業へ就職する
プレイヤーに限定せず、さまざまな角度から将来自分の好きなゲームに携われる可能性があるというのは、eスポーツ好きからすると魅力的です。
具体的なeスポーツのビジネスモデルについては、以下の記事で解説しています。
関連記事:「eスポーツ ビジネスモデル」
怪我の心配がほとんどない
eスポーツは、屋外スポーツのように激しく体を動かすことがほぼないため、怪我を心配せずに楽しめます。天候にも左右されないため、例えば「暑い日に屋外スポーツを行って体調を崩す」といった心配もありません。
とくに、身体が弱くなる高齢者の方でも、屋内で怪我を気にせずストレスを発散できるのは、eスポーツならではの魅力です。
家族で楽しめる
60歳以上限定のeスポーツ体験施設「ISR e-Sports」があることからわかるように、eスポーツは幅広い世代に浸透しつつあります。さらに西東京市や港区をはじめとして、多くの自治体が「介護予防や記憶力向上につながる」「身体機能が低下しても楽しめる」といった理由で、高齢者向けにeスポーツを推進しています。
また、こうした取り組みが広がり「孫と祖父母が一緒にプレイする」といった形で、家族間のコミュニケーションが活発化する可能性がある点も魅力のひとつです。世代を超えて共通の話題で楽しめるというのは、家族間のコミュニケーションを増やせるという点で大きな意味を持ちます。
eスポーツのデメリットも知っておこう
このように、eスポーツには多くの魅力があります。一方で、以下のようなデメリットにも向き合いましょう。
- 健康に悪影響を与えるケースがある
- コストがかかる
- インターネット上のトラブルと遭遇するリスクがある
- eスポーツへの反対意見も存在する
デメリットも踏まえたうえで、安心・安全にeスポーツを楽しむ意識を持つことが大切です。
健康に悪影響を与えるケースがある
長時間にわたりeスポーツをプレイすると、「座りっぱなしによる運動不足」「画面の見過ぎによる視力の低下」といった悪影響が出る可能性もあります。とくに、子どもの頃から身体へのダメージを受けてしまうと、将来の肉体的な成長を妨げるかもしれません。
自分の好きなことに熱中するのは素晴らしいですが、身体への悪影響が出るレベルまでプレイしないように注意しましょう。保護者と話し合い、プレイのルールを決めると安全に楽しめます。
コストがかかる
eスポーツを行う際は、ゲーム機やソフト、専用チェア、パソコン、毎月の回線代、ヘッドセット、マイクなどにコストが必要です。とくにeスポーツは、わずかなタイムラグが結果に影響を与えるため、本気で打ち込むなら高価な機器をそろえる必要があります。しかし、パソコンだけでも10万〜30万円程度かかるため、なかなか手が届かないかもしれません。そのため、まずは仕事やバイトの給料を貯めることが大切です。
どうしても足りない分は、例えば高校生なら「保護者に援助を相談する」といった形で賄いましょう。
インターネット上のトラブルと遭遇するリスクがある
eスポーツでは表情や仕草から気持ちを読み取れないため、つい距離感を間違え、自分の言動で不快な思いをさせるケースもあります。自分に悪意がなくても、相手が嫌な気持ちになれば意図せずトラブルに巻き込まれるかもしれません。
こうしたトラブルを避けて安全にeスポーツを楽しむには、プレイ中も「画面の向こうにひとりの人間がいる」という点を意識し、礼儀やマナーを守って接することが大切です。
eスポーツへの反対意見も存在する
eスポーツは幅広い世代に浸透しつつありますが、以下のような反対意見も存在します。
- 「のめり込みすぎて体を壊す人が続出しそう」
- 「まだ一般的に知られていないのでよく分からない。ゲームがスポーツのカテゴリーに入るか。」
- 「目が悪くなりそうだと思う。普通のスポーツの方が健康に良さそうだというイメージです。」
- 「みんなで公式にゲームを楽しむ場があるのは悪くない。今後、人気が出ると思うが、それがゲーム依存につながる危険はないだろうか?」
引用:MyEL | eスポーツに関するアンケート調査(第3回) ※無料の会員登録で閲覧可能
「eスポーツ=従来のゲームと一緒」という印象が強く、身体を壊したり依存したりするリスクを気にする人が多いようです。
とはいえ、eスポーツは発展途上であるため、浸透していく過程でさまざまな意見が出るのは当然です。
そのため、反対意見を気にし過ぎて、自分の好きなことを諦める必要はありません。こうした意見があることも押さえつつ、「それでも自分が好きなことに打ち込む!」という気持ちを大切にしましょう。
eスポーツを楽しむために意識すべきコツ!
「このようにeスポーツには、メリット・デメリットの両方があります。eスポーツのメリットを強く実感しつつ楽しんでプレイするには、以下のコツを意識しましょう。
- プレイ時のルールを親子間で話し合う
- 日常生活と同じように礼儀を持ってプレイヤーと接する
- 勇気を持って積極的に大会へ出場する
プレイ時のルールを親子間で話し合う
以下のようにプレイ時のルールを決めておくと、安心・安全にeスポーツが楽しめます。
- 「プレイ時間は1日1時間まで」というように決めておく
- ゲーム内で知り合った人に連絡先を渡さない
- 過度な課金はしない
- プレイ機器は大切に使う
- プレイの合間に軽く運動する
- 正しい姿勢でプレイする
ルールを守ってプレイすることで、健康を損なったり人間関係のトラブルに巻き込まれたりせず、安心してゲームを楽しめます。
あまり厳しいルールを設定すると、子どもがeスポーツを通じてさまざまな価値観に触れるチャンスを逃してしまうかもしれません。そのため、親子間でゲームに対する考えをしっかり話し合い、お互いが納得できるルールを決めることが大切です。
日常生活と同じように礼儀を持ってプレイヤーと接する
オンライン上のやり取りであっても、画面の向こうに「人」がいることは変わりません。そのため、日常生活と同じように礼儀を持ってプレイヤーと接することが必須です。とはいえ、あまり深く考えすぎず「仲間のミスを汚い言葉で罵らない」「相手の話に耳を傾ける」など、当たり前のことを意識しましょう。
勇気を持って積極的に大会へ出場する
eスポーツの楽しみ方は人それぞれですが、ゲームで勝ったり高得点を取ったりした瞬間に、やりがいを感じるプレイヤーは多いでしょう。このやりがいを感じるには、勇気を持って大会へ出場し、ゲームの腕前を磨くことが大切です。
初めての「大会」となると、不安や緊張が大きくなり、参加を躊躇する人も少なくありません。しかし、何度も実践を通じてスキルアップし勝てるようになれば、eスポーツをもっと楽しめるので、恐れず大会へ参加してください。
「総合学園ヒューマンアカデミー」でeスポーツとの関わり方を学ぼう!
eスポーツには、「世界中のプレイヤーとつながれる」「早い段階でインターネットリテラシーが身に付けられる」といったメリットがあります。怪我の心配もないため、子どもから高齢者まで、幅広い年代で楽しめる点も魅力です。
また、経験を積み重ねることで、チーム運営や大会の開催など、プレイヤー以外の形でeスポーツに関わる選択肢を増やせます。自分にマッチした関わり方を見つけることで、将来「どんな仕事に就けばよいか」を考える際に役立ちます。
このように、自分にマッチしたeスポーツとの関わり方を見つけて将来の選択肢を増やしたい人は、ぜひ「総合学園ヒューマンアカデミー」で学びましょう。
総合学園ヒューマンアカデミーのe-Sportsカレッジは、以下の専攻に分かれています。
- プロプレイヤー専攻
- e-Sportsビジネス専攻
- ストリーマー専攻(2026年度より開講予定)
プロプレイヤー専攻では、世界各地の大会に参加しながらプロを目指します。最前線で活躍するプロから、技術や知識、フィジカル、メンタルマネジメントなどを教えてもらえるため、最短でプレイヤーとしてスキルアップ可能です。
e-Sportsビジネス専攻では、大会運営やイベント企画といった形でeスポーツに携わる方法が学べます。実際にeスポーツで利益を出す方法も学べるため、実務で使えるビジネススキルが身に付き、卒業後に即戦力として活躍できます。
2026年度より開講予定のストリーマー専攻は、ストリーマー(配信者)として必要なスキルや知識を学べます。人気ストリーマーになるにはゲームのスキルも求められるため、ゲームの実践演習はもちろん、動画編集など、プレイヤー以外の幅広いeスポーツ業界で活躍するスキルを身につけられます。
具体的な指導内容が気になったら、ぜひ以下のページから資料だけでもご覧ください。個別相談会も行っているため、不安をしっかり解消したい人は活用しましょう。