声優・俳優

"年齢の遅さ"を克服するための声優の目指し方【経験談】

45_アートボード 1.jpg進路対策


今では人気職業の一つにもあげられ、若いうちから目指す人も多くなった「声優」ですが、なかには20歳を過ぎてから目指す人も多いのではないでしょうか。タイミングは人それぞれですが、それでも年齢を気にして悩む人もいるでしょうし、周りの意見を聞いて不安になる人もいるはずです。

僕自身も、22歳から声優を目指したことで、みなさんと同じような悩みを持っていましたし、コンプレックスに感じたこともありました。しかし、学校や養成所へ通い、結果的にプロダクションへ所属することもできました。もちろん、人並み以上に頑張ってきたつもりですが、今思えば"運が良かった"とも思えています。それでも、そうした運に出会えるところにいること、掴める力を持っておくことが大切なのは、これまでの経験からすごく実感しています。

そこで今回は、僕自身の経験をもとに、年齢が気になる人に向けた進路のアプローチ方法や心構えについて紹介していきます。やや精神論のような話に聞こえるかもしれませんが、以下で、そうした運を寄せる方法を具体的に解説していきます。

良い講師に出会う

僕自身、なぜ運が良かったかと言うと、それは良い人にたくさん出会えたからだと思っています。

もちろん、そんなことだけで声優になれるわけではないのですが、良い仲間に出会うと良い練習ができ、良い講師に出会うと良いレッスンによって技術だけでなく教養も身につきます。個人的には、どの学校・養成所に行くよりも、どの人に何を教わったか?の方が大事なことだと思っていて、自身の努力が相乗効果になって多少の年齢的なハンデも充分挽回できることだと思います。

進路先を選ぶポイント

声優を目指す主な進路先として学校や養成所が挙げられるように、これから入学を検討する人も多いかもしれませんね。どちらもそれぞれに良さはありますが、個人的には自分の実力に自信があるなら、養成所へ進むことをおすすめしたいです。もっと詳しく言うと、大手の養成所というよりも、大手のプロダクションが運営する養成所で、実績が高い養成所ほど、それ相応の講師や生徒と出会える確率も高いと思います。もちろん、入所審査の倍率が非常に高く困難ではありますが、いくつかの候補を絞ってぜひチャレンジしてみてほしいです。

【養成所の特徴】

  • 大手・人気養成所ほど競争力がある
  • 現役の声優講師が多い
  • 鮮度が高く特化したカリキュラム
  • プロダクション・業界関係者との接点が多い

以下は、実際に通ってみて感じた学校と養成所の生徒の印象です。

【声優学校(全日制)】

  • 経験:未経験者が圧倒的に多い
  • 年齢:1820歳前後が中心
  • 特徴:高校卒業して入学する人が多い

【声優養成所】

  • 経験:経験者がやや多め
  • 年齢:1825歳前後が中心
  • 特徴:大学生や、社会人、いろんな人がいる

どこまで続けるか?

実際のところ、8割〜9割近くの人たちが様々な理由で声優を目指すことを諦めます。

その一つに経済的な問題がありますが、多くの人は学費や生活のために学業とアルバイトを両立させることが難しくなります。そうしたときに、家族の理解を得ておくこと、広いコミュニティを築いておくことでいざというときの助けになってくれることもありますし、自分の中で"続ける条件"を明確にしておくことで日頃のモチベーションになるはずです。

年齢が高い場合、周りと比べて何年も続けられる時間的な余裕もなく、養成所を卒業しまた次の養成所となれば、さらに年齢の低い人たちとの競い合いになります。どこでもいいから事務所に所属すべきということではないですが、残された時間が少ないからこそ、声優としていかに早く自立できるようになるかはとても重要な要素です。


これは僕の持論ですが、必要な準備をきちんとしていれば、特に若い頃、神様は誰でも平等にチャンスを与えてくれる与えてくれるものだと信じています。そこで大切なのは、目の前にやってきたそのチャンスを逃さず確実につかむか、気付かずに見逃してしまうか、ということです。


出典:『声優道 死ぬまで「声」で食う極意』p.181 :岩田光央 出版:中公新書ラクレ

まとめ

これから声優を目指せば、年齢に対してコンプレックスを感じることもあるかもしれません。

僕自身も同じように感じてきたことですが、その焦りや不安は自分を奮い立たせる力にもなってくれますし、人との出会いからエネルギーをもらえる瞬間もたくさんあります。不利と感じることも、考え方や工夫次第でプラスにできることはあって、日頃の小さな努力によって良い出会いが生まれるかもしれません。

ライター:ゆうき

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