コマ割りとは、ひとつひとつのコマのレイアウトのことを指します。どのコマをどのようなカタチ、大きさにするのかといった構成のことですね。コマ割りのうまい下手で、漫画の印象と読みやすさは大きく変わってしまいます。だからこそコマ割りについて悩む人は多く、プロの漫画家でさえ「コマ割りが苦手」と言う人が散見されます。
基本的なコマ割りの考え方
漫画を描くにあたってコマ割りは非常に重要です。しかし、漫画家ごとにコマ割りのやり方は異なるし、「これが正解だ!」とはっきり示しづらいことも事実です。そこで今回は、「これを守っていれば少なくとも大失敗はしないコマ割りの考え方とコツ」をいくつか紹介したいと思います。
コマ割りの前に話の流れをしっかりと考えておく
コマ割りの前に、ストーリーの流れを明確にしましょう。メリハリのない話だと、メリハリのないコマ割りになってしまいます。どのコマを大きくするのか、どのコマを目立たせるのか、派手な演出をするのはどのコマか……。そうしたことを決めるためにも、ストーリーの起承転結、起伏をしっかりと作っておきましょう。
「大きいコマ」「魅せたいコマ」を決めておく
一話の中で「このシーンは大きなコマを使って魅せたい」というコマを最初に決めてしまいましょう。雄大な背景をロングショットで魅せたい、見つめ合うヒロインとヒーローをバストアップで魅せたいなど、「このシーンが一番盛り上がるし、感動的なところなんだ!」というコマを最初に決めてしまえば、そこを軸にしてコマ割りがしやすくなりますよ。
見開きを意識してコマ割りをする
見開きを意識すると言っても、見開きの特大コマを使えという意味ではありません。見開き状態での、「右ページの右上」と「左ページの左下」のコマを意識する、ということです。これら2つのコマは、見開きの最初と最後のコマ。つまり、ツカミとヒキを担う重要なコマなのです。この2コマは他のコマより大きめにとり、描き込む内容も重要なものにしてみましょう。
コマの順番をしっかりと決める
なんとなくの感覚でコマを作っていくのではなく、「読者にコマを読ませる順番」をしっかり考えながらコマを作っていきましょう。読者が「次にどのコマを読んでいいのかわからない……」と迷ってしまったら、漫画への没入感もなくなってしまいます。「このコマを読んだら次はどのコマに向かうのか?」「このコマを読んだ読者は、こちらの狙い通りのコマへと視線を移してくれるだろうか? 視線を移すにはどうすればいいか?」
という感じで、順番をなによりも意識してコマ割りを行いましょう。
量をこなせば「ベターなコマ割り」が見えてくる
効果的なコマ割りを習得するには、やはり量をこなすしかありません。今回ご紹介したコツや、プロ漫画家のコマ割りを参考にして、最適なコマ割りを少しずつ身につけていきましょう。ただ、どうしても行き詰まってしまうようなら、専門スクールなどでコマ割りについて質問してみてください。あなたの作風や絵柄に合ったベターなコマ割りを教えてくれるはずですよ!
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