みんなをあっと驚かせるような面白いストーリーを考えたい! だけど、なかなかいいアイデアが出てこない――。ストーリーを生み出す苦しみは、プロになってからも続くものです。面白いアイデアを出すのに必要なのが、発想力。すぐに身につくものではありませんが、今から紹介する簡単なトレーニングを続けると、アイデアが出やすくなるはずです。
鳥の目と虫の目
発想力を養うには、いわゆる「鳥の目」と「虫の目」2つの目線を意識してみることが大切です。鳥の目というのは全体的に物事をざっくりと捉える目線、虫の目とはあるターゲットに絞って深掘りする目線のことです。鳥の目で収集した情報を、虫の目で具体的なアイデアに変えていくことが「発想力」につながります。
まずは鳥の目で情報収集
鳥の目を養うためには、多様な視点が必要になります。個別の視点のみに固執してしまうと、制作者の思いが入りすぎて、読者が共感できないものになってしまいます。自分の目線に偏り過ぎないように、鳥の目を意識するのは非常に大切なことです。その訓練としては「誰が自分の作品を読むのか」を意識すること。同じ漫画でも、子供向けか、主婦向けかによって、求められるストーリーが全く違いますよね。
さまざまなターゲット向けに、アイデアを出せるようにするには、情報収集がカギになります。日常生活ですれ違う街の人たちを観察したり、自分の周囲をちょっと注意して見てみたりするだけでも立派な情報収集です。また、いろいろな人の価値観を知る手軽な方法は、書店に行って普段自分が手に取らないような本や雑誌を見ることです。ぐるりと店内を一周するだけで、それぞれのターゲットに合わせた本から情報が得られます。
次は集めた情報を虫の目で具体化する
次は虫の目の養い方です。鳥の目はどちらかというと、自分以外の人の目線を持つことを訓練する方法でしたが、虫の目は好きなことを徹底的に深掘りする方法です。
なぜそれが大事かというと、鳥の目で獲得した情報を活かすためです。ただ情報をためても役に立ちません。虫の目を使って、どのようにオリジナルなものに変換していくことが「発想力」です。
発想力というと、無理にオリジナリティを追求することを思い浮かべがちです。しかし虫の目では、純粋に好きなもの、気になるもの、感動を受けたものを探します。そして自分はどうしてその何が好きかなど、好きになった背景を掘り下げてみましょう。
例えば赤色が好きだとします。中でも深い赤が特に好きで、その理由は大人っぽさや影があるからと分かったとします。すると、自分が好きな作風は「人間の影」なのかもしれないと気付きます。鳥の目で集めた「主婦向け雑誌は節約系の記事が多い」という情報があるとしたら、それを「人間の影」で味付けしてみると、あなたらしいアイデアになっていくという方法です。
こうして普段から何気なくトレーニングしておくと、ふとした瞬間にストーリーが思いつくようになります。ぜひ試してみてください。
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