ヒットする漫画を生み出すには、読者の反応を無視することはできません。読者の心に刺さるストーリーと絵を描くかが重要になるわけです。頭では理解していても、自分一人で書いているとこれでいいのかと迷ってしまいませんか。プロの漫画家になると、そうしたことをサポートしてくれる担当編集者がつきますが、編集者の仕事はどんなものなのでしょうか。
編集者は漫画家のマネージメントが仕事
編集者と聞くと本にするまでの作業を管理する人で、原稿を校正したりするというイメージを持つ方も多いはず。実は漫画雑誌の編集者がかかわる領域は広く、漫画家と一緒にストーリーを考えたり、アイデアを練ったりするほか、漫画家のマネージメントを請け負うこともあります。編集者は読者の目線の代表だとも言われていて、読者目線で作品をどう感じるかを教えてくれる存在です。漫画は読者に伝わらなければ、共感してもらえません。漫画家がヒット作品をつくるために、仕事面でもメンタル面でも支えてくれるマネージメント業こそが、編集者の仕事と言えます。
親密だけど距離感をうまく保つ
親密な関係でありながらも、特には苦言を呈してくれるのが編集者です。あるWebニュースで講談社の『Kiss』の編集長が、「編集者と漫画家の関係は友達以上、恋人未満」だと表現していました。
それは「友達以上に濃密な関係だけど、恋人までいくと好き過ぎて客観的な判断ができなくなってしまうから」なんだとか。また、売れっ子の漫画家であっても、編集者として時には耳障りなことを言わないといけない局面がある。その時のために、親密になり過ぎない距離感を保つようにしているのだそうです。
単行本のサイドストーリーで、作者と編集者とのやりとりが掲載されているのを見たことはありませんか? こういったシーンを見ると、作者と編集者が信頼し合っている感じが伝わってきます。作者は編集者に頭が上がらない描き方をすることが多く、そんなところからも作者自身も編集者のことを「叱ってくれる存在」として尊敬しているのが感じられますね。
いつまでも読者に愛される作品を作るために必要な存在
読者の目線を持ち、しかも漫画家の一番の理解者である編集者。励まし合い、時には漫画家に苦言を呈してくれる貴重な存在です。編集者とは本音で付き合っていくことになるので、まるで家族のような存在となることも少なくないようです。編集者とのチームワークも、漫画の仕事の醍醐味なのかもしれませんね。
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