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声優事務所・養成所選びに役立つ隠れたチェックポイント

35_アートボード 1.jpg進路対策


みなさんも進路を検討するときに、ネット上の「おすすめ」や「人気」といったキーワードをもとに検索したことがあるかもしれません。しかし、自分自身に適した進路の探し方については、そこまで多くの情報はなかったりしますよね。

結局のところ、進路は自分が納得していれば問題ないのですが、「好き」と「向いている」は必ずしも一致するものではありません。そこで今回は、プロダクション・養成所選びに役立つチェックポイントについて解説していきます。

ファン目線からプレイヤー目線へ

現在では、業界にもたくさんの声優事務所があり、それに合わせるように付属の養成所も増えていますね。みなさんも、それぞれざっくりとしたイメージはあるかもしれませんが、細かな違いについてわからないこともあるかもしれません。

しかし、どの事務所も所属タレントが違えば、そこにある声やキャラクターも違います。これまでは、ただ「憧れ」や「好き」といった視聴者目線で見ていたものを、同じ声優の立場になって考えることで、進路選びにも多くの発見があるのではないでしょうか。以下では、そうした視点から「ココを参考にしてほしい」というポイントを挙げてみました。

隠れたチェックポイント

クレジットタイトル

クレジットタイトルとは、番組などのオープニングやエンディングに流れる字幕のことです。ここで、各出演キャストはもちろんのこと、「協力:〇〇プロダクション」や制作会社、スタッフなどもチェックしておくと参考になります。

また、テレビ局や制作会社、アニメーションであれば音響監督なども覚えておくと、どの番組でどこのプロダクションや声優が起用されているかの傾向が把握できたりします。特定の番組やジャンルへのキャスティングに強い声優事務所がわかると、より自分の目指したいところが明確になるのではないでしょうか。

理念

プロダクションや付属養成所のホームページには、よく「企業理念」「教育理念」といったページが掲載されていたりしますね。難しい文言なだけにあまり意識せずに目を通す人も多いかもしれませんが、とくに養成所では、どんな人材を育てるかという指針が要約されたメッセージでもあり、レッスンもそこをベースにしたカリキュラムや教育がされていきます。そのため、各養成所でレッスン内容も異なれば生徒に対する育成方針も異なります。指導者側はもちろんのこと、学ぶ側も同じアイデンティティを持ち、声優としてマネジメント契約したのちは、事務所の理念に則って活動していくという共通意識を持つことが大切です。

新人声優の出演歴

みなさんが声優になれば必ず経験するのが新人時代ですが、現在所属しているタレントの実績を見ていくことで数年後がよりイメージできるかもしれません。とくに新人や若手声優のほとんどは、他からの移籍ではなく付属養成所からそのまま上がったケースがほとんどです。出演実績の中には、契約・権利の都合上記載できないもの(企業ナレーションなど)もあったりしますが、各プロダクションでどういった仕事が入っているかおよそつかめるはずです。また、最近ではSNSを通して日常的に活動が発信されることも多いため、様々なプラットフォームを活用してチェックしてみましょう。

所属声優のボイスサンプル

普段はアニメや外画などで声優の声を聞くことが多いかもしれませんが、ホームページに掲載されているボイスサンプルを聞くこともおすすめです。各タレント、プロダクションでボイスサンプルの内容(ナレーション、セリフ、フリートークなど)の割合が異なったり、声質や経歴に見合ったボイスサンプルが作り込まれていたりしますね。

このときに、所属タレントのボイスサンプルの全体イメージから、その事務所が売り出しやすいと感じる声、あるいは足りない声など、事務所の強み・弱みが見つかるかもしれません。

  • ●声質 (高さ、トーンなど)
  • ●キャラクター
  • ●喋り方
  • ●容姿
  • ●身長
  • ●骨格
  • ●趣味/特技

例えば、こういったポイントから自分の声やキャラクターに近いタレントを見つけることで、どのポジションを狙うべきかが明確になってきます。

まとめ

今回は、声優事務所・養成所選びの隠れたチェックポイントをご紹介しました。

とかく進路を選ぶ際に、「この声優さんがいるから」「アニメに出たいから」という理由が挙がります。そうした思いを持つことも大切ですが、声優活動は、誰かに必要とされて成り立つものです。

ときには周りの人の意見や感想を大切にしながら、これまでの視点を変えてみると自分をより活かせる環境が見つかるかもしれません。

ライター:ゆうき

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