声優・俳優

声優志望者が周囲の理解を得るための説得方法

31_アートボード 1.jpgスタートラインに立つまでに

20224月から民法の改正に伴い、成人年齢の引き下げが行われ、18歳から成人として扱われることなりましたね。

これから"成人"になる若い人たちにとっては、これまで以上に実生活での自由と責任が伴うことと思います。そして、現在、声優を目指す人の多くも、今後の進路のことについて両親や家族に相談しなければいけない機会がきっとあるはずで、夢を叶えるためには、個人の努力にくわえて周囲の理解や協力がなければできないこともたくさんあります。成人年齢が引き下げられたとはいえ、実際のところはまだまだ保護者の同意や経済的な支援を必要とする場面も今後多々あるかもしれません。そこで、今回は声優を目指す人たちが周囲の理解を得るためにできることをご紹介します。みなさんそれぞれに課題や悩みはあると思いますが、一つの方法として参考になれば幸いです。

相手の理解を得るためにできること

コミュニケーション

家族と普段からコミュニケーションをとっているほど相談する機会を多く作ることができますし、自身をアピールしやすい関係といえますね。日頃からどんなことに興味があって将来何をしたいのかなど、あらかじめ周囲に相談できる人や理解者を増やしておくことも大切です。あくまで一例ですが、『プラオレ!~PRIDE OF ORANGE~』水沢愛佳役を演じた声優・増田里紅さんも、そうした周囲の説得もあって熱意を伝えられたそうですね。


増田:すでに塾のお金とかを払ってもらっていたので、私自身、すごく申し訳ない気持ちでしたね。でも、そこで従兄弟のお母さんが一緒に父を説得してくれて、私も本気で声優になりたいと伝えたら入学させてもらえました。それから入学をし、「スマイルオーディション」に受かり、今に至ります。

――お父様を説得できた決定打は?

増田:最後は泣き落としです(笑)。

一同:(笑)

増田:でも、涙は自然と出ました。真面目な話、これまで家族に涙を見せたことがなかったので、そういったところで熱意が伝わったのかもしれないです。申し訳ないとは思いつつ、入学出来て本当に良かったと思いました。


出典:「秋アニメ『プラオレ!』増田里紅 インタビュー【前編】」animate Times

知識

「声優を目指したい」「声優になりたい」という理想を語るだけでは理解してもらえないこともあります。そのためには、職業の特性を知り、声優になるまでの現実的なビジョンやリスクも想定した上で、具体的にどうアプローチしていくのかを論理的に説明できる知識を身につけておくことも大切なことです。また、俯いたまま自信がなさそうに喋るよりも、一つ一つの質問にテキパキ答える方が安心感を与えますし、相手の疑問や不安を取り除くことができますね。

条件提示

もし反対されて感情的になっても根本的な解決にならないことが多いので、反対理由や納得してもらえる条件を聞いておくとそのための目標や計画を立てられます。一見すると、自分に条件を課したりを課されることはマイナスに思うかもしれませんが、それが今後のモチベーションや日常生活を有意義に過ごせる原動力になるかもしれません。声優学校に進学したものの、ただ何となく過ごして卒業する人を僕も過去にたくさん見てきたので、条件をプラスと考えて提示してみることも一つの方法です。

行動(実績)

相手に理解してもらうには、言葉やコミュニケーションだけでなく行動や結果で示すことも大切です。地道なことかもしれませんが、日々コツコツと練習を重ねて目に見える成果を見せることが一番説得力のある方法だと思います。そうした努力ができるかどうかで自分自身の覚悟を量ることもできますし、今後の生活のイメージが掴めるのではないでしょうか。日課を決めて毎日トレーニングをする、アルバイトを始めるなど、これからやるべきことはたくさんあるはずなので一つ一つ課題を出して取り組んでみましょう。

まとめ

声優になることの難しさは多くのところで指摘されているように、自分の子や家族がそうした道に進みたい思いがあっても納得してもらえないのは当然だと思います。

だからこそ、これまで以上に知識を深め、日々の努力から覚悟と行動を示すことが何より大切ではないでしょうか。

ライター:ゆうき

RELATED

この記事に関連する記事