声優・俳優
声優学校・養成所で指摘される"あるある"なポイント
声優学校や養成所へ通えば、レッスン漬けの日々が待っていますが、その中でたくさんの課題と向き合うことになります。
こうした環境にはじめて進学する人にとっては、「どんなことを指摘されるんだろう?」と考える人も少なくないかもしれませんね。
僕自身も学校や養成所でたくさんのアドバイスや指摘をされましたが、おそらく、これらは今後みなさんも経験するような課題なのかもしれません。
そこで、今回は僕がこれまでのレッスンで指摘されたこと、あるいは多くの人が指摘されるであろう"あるある"な課題をご紹介していきます。
特に、これから入学を控える人たちにとっては対策にもなると思うので、ぜひ参考にしてみてください。
学校や養成所のレッスンについて
各学校や養成所によって様々ですが、一般的には基礎から発展という流れでカリキュラムが組まれ、座学というよりも稽古スタイルの授業がほとんどです。
基礎のうちは、人前での恥ずかしさやこれまでに染み付いた"クセ"と向き合うことがたくさんありますし、実践的なレッスンでは、柔軟な対応力とあわせて表現力やテクニックといった部分でたくさんの課題が出てくるはずです。
また、同じレッスンでも講師によってアプローチ方法からアドバイスのしかた、空気感までかなり異なるので、正直なところ生徒にとって合う合わないはきっとあります。
しかし、指摘された問題点、提案された改善点はどんな講師でもしてくれるので、あとはそれを参考にどれだけ成果に繋げられるかは生徒次第だと思います。
※声優学校・養成所の授業ってどんなことするの?(2020.08.04)
※【声優学校・養成所】入学後の生徒の雰囲気や授業ってどんな感じ?(2019.11.30)
指摘される"こんなこと"
というわけで、以下では僕や周りの生徒が実際に指摘されたことを紹介していきます。
現在、声優を目指している人なら共感できる"あるある"なことも多いので、復習ついでに参考にしてみてください。
緊張
セリフ、立ち回り、原稿読み、オーディションなどなど、とにかく様々なシーンで言われることが「緊張」ですね。
僕もそうでしたが、とくに演技未経験者は人前で表現することに慣れていないので緊張がパフォーマンスに現れやすい人が多いですね。
ですが、どんな経験者でも襲ってくるのが緊張の怖いところです。
僕は時間があるときは、目を閉じて鼻先に集中して長めの深呼吸をするようにしています。
- 目を閉じる
- 鼻先に意識を向ける
- 鼻から吸う(7秒)
- 口から吐く(7秒)
声優を目指していれば緊張する場面はたくさんやってくるので、自分自身がリラックスできる方法を知っておくと役に立つはずです。
感情解放
「感情解放」とは、自身が持つ喜怒哀楽の気持ちを自由に表現することで、演技をする上では絶対に欠かせない要素です。
基礎カリキュラムの中にあって役者を目指す誰もが通る道ですが、恥ずかしさや気持ちの切り替えができずに多くの人が苦戦するレッスンでもありますね。
頭で考えて形に嵌めようとせず、過去の体験や思い出から感じたものを心のままに出すことが大切です。
集中力やエネルギーはもちろんのこと、ときには想像力をフルに使うことになりますが、これができると素人から役者への大きな一歩になります。
ダンス
最近では、各学校や養成所のカリキュラムに含まれることの多いダンスレッスンですね。
僕も「音がとれていない」「周りとあわせて」などたくさん指摘されたましたが、みなさんの中にもダンスが苦手という人もいるかと思います。
もちろん、ダンスが上達するに越したことはないのですが、専門的なコースでない限りはリズム感や表現力、体力の向上にくわえて課題への取り組み方に主眼を置いたところが多いと思います。
レッスンはハードで慣れるまでは辛いことも多かったですが、音の緩急やアワセの部分がわかったり、指先、目線、角度といった細部まで相手にどう見えるかを意識したことで改善できたことがたくさんありました。
マイクワーク
「マイクワーク」とは、マイクへの声の当て方やマイク前に入る・抜ける一連の動作のことで、アフレコのレッスンではとくに求められる技術ですね。
セリフに合わせたマイクとの距離感はもちろん、音を立てない所作や台本のペーパーノイズなどスタジオでは注意すべきことが意外とたくさんあったりします。
今でも思い出に残る失敗談は、率先してクラスの誰よりも先にアフレコに挑戦できたのですが、台本のセリフを見落とし、口パクに合わず、さらにマイクに声が当たってなかったりと、かなりボロボロだったので悪い見本として紹介されましたね...。
台本やマイクの本数から、各セリフごとにどのマイクにどう入って抜けるかといったことをシミュレーションするものの、本番では演技にも集中しないといけないのでどっちつかずになってしまいがちです。
知識として覚えたりシミュレーションももちろん大事ですが、まずは数をこなして慣れることがマイクワーク上達の一番の近道だと思います。
※マイクワークに役立つマイクの基礎知識!声優・ナレーターのマイクの使い方(2021.03.05)
抑揚
朗読やナレーションなど、言葉を活きたものにするために必要不可欠なテクニックが「抑揚」です。
レッスンでは、「抑揚が使えてない」「音が違う」など、こうした指摘を必ず受けることになるはずです。
始めて間もない頃は、緊張からスピードやテンポが早くなりがちで、自分の声を聞きながら喋られないかもしれません。
しかし、毎日30分原稿読みの練習をするだけでも違います。
その際に、自分の声を録音して音を聞き分ける力を磨くことが"棒読み"から卒業するきっかけになるはずです。
※【セリフの練習法】棒読み改善のコツは〇〇を意識(2019.10.31)
※【耳トレ】声優志望者のための耳を鍛える知識と練習法(2019.07.31)
まとめ
というわけで、今回は僕自身の経験を通して、多くの人が指摘されがちなポイントをご紹介してきました。
学校や養成所のレッスンではたくさん失敗ができるとはいえ、1回のレッスン、1回の実演にかける思いが悔しさにも繋がり、予習・復習の質を上げてくれるきっかけにもなるはずです。
※【声優学校・養成所】入る前にやっておきたい練習まとめ【経験者談】(2019.12.03)
ライター:ゆうき