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「ボイスオーバー」について

19_アートボード 1.jpg声優・ナレーター志望者の基礎知識

声優やナレーターを目指す人の中には「ボイスオーバー」と聞いてピンとこない人も多いのではないでしょうか?

テレビを流せば一日にたくさんの「声」に触れることができますが、実は、誰もが聞いたことのある馴染み深いものでもあり、みなさんが将来プロになったときには必ずといっていいほど受ける仕事の一つでもあります。そこで今回は、声優やナレーターを目指す人は絶対に知っておくべき「ボイスオーバー」についてご紹介していきます。

ボイスオーバーとは?

「ボイスオーバー(Voice Over)」とは、その名の通り「声を被せる」という意味で、外国語の原音に日本語を重ねて収録することを指します。一般的には「V.O.」と表記されることが多く、わかりやすいものだとニュース番組や情報番組、再現VTRにドキュメンタリーといった情報を正確に伝えるべき番組ですね。

よく外国人が喋っているシーンに日本語を被せてあることがありますが、あれがボイスオーバーと呼ばれるものです。海外の報道番組や生放送ものは直接通訳が声を被せていますが、所々聞き取りづらく理解しにくい部分があったりしますよね。そうしたときに、番組によっては情報をわかりやすく伝える意味合いでボイスオーバーが用いられます。小さく残した原音と重ねた日本語で幅広い視聴者に伝えながらも、外国語独特の複雑な言い回しはわかりやすい原稿にアレンジして制作されます。

アプローチ方法

ボイスオーバーは、吹き替えとナレーションの中間をイメージしてもらえるとわかりやすいかもしれませんね。とはいえ、外国人の他にも故人やアニメーションキャラクターなど、実は様々なシーンで用いられていたりします。番組のテイストによっても差があるので、それらを理解しつつ、演じながらも大事なセンテンスは強調して伝えることがポイントです。

仕事現場

ボイスオーバーの仕事は番組によって様々ですが、基本的には短時間で終わるものが多く、新人のうちは23セリフの現場もザラにあります。スタジオに入り、原稿を受け取ったら状況説明やディレクションを受け、テストをして本番という流れがほとんどなので、とにかくスピーディーで柔軟な対応力が求められる仕事といえます。制作スタッフからしても、時間がないときには早くて質の高いものが仕上がった方が何かと助かります。

キャスティング

同じ事務所から登場人物の雰囲気にあった声のタレントが選ばれることが多く、複数人の場合もあれば一人で何役かを担当することもあります。また、違和感がなければナレーション担当の人がついでにボイスオーバーも兼ねるというケースもありますね。このへんは制作側の都合によりますが、幅広い年齢層や役柄を演じ分けられる人ほど重宝されたりします。また、ニュース番組や情報番組は制作スケジュールが非常にタイトなので仕事も急に決まったりするケースがあります。当日の現場だけでなく、あらかじめ仕事を受けられる準備を整えておくことも大切なポイントです。

まとめ

というわけで、今回は声優・ナレーターを目指す人に向けた「ボイスオーバー」の基礎知識についてご紹介しました。前述したように、ボイスオーバーの仕事はあっという間に終わることが多く実感として残りにくいかもしれません。しかし、事務所によってはこうした現場が多いところもあり、新人の頃は一つ一つが何かと貴重な経験でもあります。

テレビで流れる番組を注意深く見ながら、ボイスオーバーの魅力を探してみるのもいいかもしれませんね。

ライター:ゆうき

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