声優・俳優
声優志望者におすすめの発声習得アプローチ
"良い声"には発声練習が欠かせないように、現在、声優やナレーターを目指す人の中にも腹式呼吸の発声に取り組む人は多いのではないでしょうか。
しかし、多くの人はこれまでのクセから、喉を開いた発声や腹式呼吸がイマイチわかりにくいと感じるかもしれません。
また、声優は舞台発声とは異なるマイクに乗りやすい発声を身につけるも必要がありますね。
そこで今回は、声優・ナレーター志望者におすすめの発声のコツを掴む方法を紹介していきます。
実際に試しながら行うとわかりやすいと思うので、ぜひ参考にしてみてください。
発声練習を見直そう
今までの練習でなかなか効果を実感できなかった人も多いかもしれませんが、そうしたときに取り組み方を変えてみるのも大切です。
- 集中できる環境作り
- ボイスレコーダーを使って声を確かめる
- 発声の前に呼吸や喉の開きを改善する
学校や養成所のレッスンでもそうですが、正しい発声を身につけるために集中できる環境で行うことがほとんどです。
また、ボイスレコーダーを使えば声のチェックもできますね。
"できない状態"と"できている状態"で声の響きも異なりますし、これまでのクセを治すためにも呼吸や喉の開きを改めて見直してみるのも大切です。
発声が磨かれるほど、声量アップはもちろん声に厚みも出てくるので、こうした違いを耳で確かめながら行うと正しい方向にアプローチしやすくなりますね。
※【耳トレ】声優志望者のための耳を鍛える知識と練習法 (2019.07.31)
おすすめ発声習得アプローチ
姿勢
声は体と連動しているように、姿勢が良くなることでブレスが伝わりやすく声に厚みが出るようになります。
おすすめは壁を使ったトレーニングで、背中をつけて3分間じっとするだけで姿勢が良くなります。
姿勢は自分が思っている以上に重心が傾いていたり曲がっていたりするので、鏡を使って正面・真横からチェックすると改善点も見つけやすくなりますね。
もちろん、1回だけでなく毎日継続的に行うことが大切です。
【ポイント】
- 顎を引いて両足を肩幅くらいに開く
- 後頭部、肩甲骨、お尻、かかとをつける
- 3分間壁に沿って姿勢をキープ
腹式呼吸
腹式呼吸の感覚をもっとも掴みやすいのが「あおむけ呼吸」です。
眠っているときは誰でも腹式呼吸になるように、できるだけ睡眠状態に近い体勢になることで身につけやすくなりますね。
まずは深呼吸をして、全身の体重を床にあづけるほどリラックスしてみてください。
そこからお腹に手を当てて、鼻から息を吸い口から吐く呼吸にあわせて自然とお腹も膨らむ・ヘコむを繰り返していればできている証拠です。
そして、感覚が掴めたら立った状態での呼吸にもチャレンジしてみましょう。
※【腹式呼吸ができない...】簡単にコツを掴む3つのアプローチ (2020.04.06)
※【ブレストレーニング】自宅でできるおすすめの音を出さない練習5選 (2021.04.18)
発声
いよいよ発声ですが、ここで力んだり喉が閉まってしまう人も多くいるはずです。
先ほどの腹式呼吸の要領でできるだけ肩の力を抜いて行うことが大切ですね。
- 腹式呼吸をする
- 吐く息にあわせて小さく声を「あー」と出す
- 声のボリュームや音程を変えてみる
- 「あ行〜わ行」まで発音してみる
声を出したときに喉が閉まりがちな人は、寒いときに「はぁー」と手を暖める呼吸を繰り返すと顎が下がり喉が開きやすくなります。
慣れてきたら、次第に音の大きさや高さを変化させたり、そのほかの発音も組み込んでいきましょう。
発声のときも、常にブレスはお腹で支えてコントロールさせることが安定した声に繋がります。
鼻腔共鳴
舞台発声と違って、声優の発声に大切なのは鼻の内部にある鼻腔を振動させることです。
ここが響くことで、声が拡散しにくくなりマイク乗りが良くなるメリットがありますね。
ポイントは、口ではなく頭頂へ向かって声を放つことを意識してください。
また、高い音になるほど喉が締まったり肩に力が入ってしまいますが、あくまでもお腹に力を入れるだけで肩から上はリラックスが肝心です。
また、発声ができているか確認したいときは、鼻スジを軽くつまんでチェックしてみましょう。
鼻腔が響いていれば、指にも振動が伝わってきます。
発声に慣れてきたら、目の前に対象物を置いて練習するのもおすすめです。
声優は基本的にマイクに向かって声を当てるので、意識的に声を絞って当てることができるとさらにマイクに乗りやすくなります。
- 頭頂の向こう側へ声を放つ意識
- 肩から上はリラックス
- 声をピンポイントで当てる
まとめ
というわけで、今回は声優・ナレーター志望者におすすめの発声習得のコツを紹介しました。
呼吸や発声は声優を目指す上で欠かせない要素となりますね。
ここから、さらに滑舌練習やセリフ・原稿読みといった応用も加えていくと、また新たな課題が見つかるかもしれません。
発声において、どのステップでも大切なのはリラックスして臨むことなので、まずは集中できる環境でじっくりと取り組んでみてください。
※【声が小さい・弱い】簡単にできる発声改善法(2020.02.15)
ライター:ゆうき