声優・俳優

【耳を良くする】声優志望者の声を聞き分けるためのアプローチ

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声優やナレーター志望者にとってスキルアップは欠かせないように、みなさんも日々"上手くなる方法"についてあれこれ模索しますよね。

しかし、いざ実践してみたものの上達をなかなか実感できずに悩む人も多いのではないでしょうか?

実は、演技や表現のスキルアップには、声だけでなく耳の良さもかなり重要な要素になります。

これまで耳を鍛えることについてあまり深く考えた人は少ないかもしれませんが、声の仕事は""を扱う仕事でもあります。

自分や周りから入ってくる音を正確に聞き取れる耳を持つことは、飛躍的に成長できる隠れたポイントなのかもしれません。

そこで今回は、声優・ナレーターを目指し人向けに耳を鍛えるメリットとおすすめの習慣を紹介していきます。

聞く力があることは、それだけ多くの情報を取り入れることに繋がるので、ぜひ今後のスキルアップの参考にしてみてくださいね。



耳を鍛えるメリット

筆者である僕自身も専門学校や養成所時代はよく、"音を取る"ことの大切さを教わりました。

例えば、テレビやネットで流れる声優やナレーター、アナウンサーの声。

これはすごくお手本になるものもあれば、思わず「え?」と聞き返したくなるものもあったりします。

また、学校や養成所のレッスンでは、ときどき講師がお手本をみせて指導してくれる場合もありますね。

こうした様々なシーンで、音を聞きとり正しいもの、間違っているものを正確に聞き分けられればすぐに答えに辿りつけます。

発声や滑舌、セリフや歌、朗読にナレーションなど、音の違いがわかることで日々のレッスンや自主練習の効率が上がり、スキルの上達も早くなるメリットがあります。

よく、モノマネ芸人は耳が良いと言われるように、すぐに模倣できてしまう理由の一つに音の高さや喋りの特徴を聞き取る感覚が優れているということが挙げられると思います。

相手に何度指摘されても違いがわからない場合は、それだけ答えにたどり着くまでに時間がかかってしまいますね。

だからこそ、実際のレッスンでも現場でも、繊細なニュアンスを聞き取る力は対応力にも繋がる大切な要素だと思います。

耳が良くなる仕組み

様々な音を聞き分けられる理由には、音の周波数も関係しています。

周波数と聞いて難しく考えてしまうかもしれませんが、理屈はとても簡単なのでさらっと読んで理解できると思います。

周波数はHz(ヘルツ)という単位で表され、高い音になるほどこの数値が高くなりますね。

人の声は100Hz1000Hzと言われており、ピアノの音域は335274Hz。人が聞くことのできる範囲は2020000Hzあたりが限界です。

ほとんどの場合、最も聞き取りやすい中音域はカバーできても低音、高音だと耳が慣れておらず聞き取りにくいなんてことはよくあるんです。

言い換えれば、普段耳にする機会が少ない周波数の音域に触れることで耳は鍛えられます。

耳の鍛えるおすすめ習慣

メディアの音を聞く

テレビ、ネット、ラジオから流れるプロの声を聞くことは一番のお手本になると思います。

顔出しの役者であれば、感情の変化を表情や体の動きも含めて表現できますが、声優は音の変化のみで表現しているように、必ず心の変化には音の違いがあります。

音の高低、強弱、緩急など、ちょっとしたアクセントやニュアンスの違いがわかると、分析できる材料も増えるのでぜひ習慣づけてみてください。

また、自分と声質が近い人を探して聞くと、より参考になることが多いかもしれません。

レッスン中の声を聞く

声優を目指す多くの人が学校や養成所へ通うと思いますが、そうした環境の良さは周りのたくさんの生徒を参考にできることですね。

自分とは違った指摘をされる生徒もいれば、似たようなミスをしてアドバイスをもらう生徒もいるはずです。

レッスン中に、そうした様々な音を聞いて考える時間を大切にしていくと、思わぬところで参考になることもあります。

現場では、素人っぽい喋りやクセのある読み方が要求されることもあるので、そうした意味でも学ぶことは意外と多かったりしますね。

街の音を聞く

日常生活では、街の音に耳を傾けてみるのもおすすめですね。

他人の声を聞くといろいろな会話や喋り方が勉強できますし、動物の声、車の排気音、電車の騒音など、これまで意識していなかった音にも触れることができます。

普段は聞いていなかった音が聞こえる感覚は新鮮で、これはアフレコなどガヤの引き出しにも取り入れられます。

音楽を聴く

耳を鍛えるのに最もおすすめなのが音楽を聴くことです。

とはいえ、ただ聴いていればいいというわけではなく、例えばそれぞれの楽器に分けて「ギター」と決めたらギター音、「ベース」と決めたらベース音だけをひたすら追い続けてみてください。

ベースは低音、ギターの場合は中~高音、ドラムはシンバルやバスドラムなど高音から低音まで様々な音が鳴っていますし、楽曲によっては2本も3本もギターが使われていたりと複雑なものも多くありますよね。

それだけに、高さや音色の違いを聞き分けるのにとても練習になるので、集中してその音だけを追いかけてみてください。

まとめ

というわけで、今回は耳を良くするための習慣やメリットについて紹介してきました。

耳が鍛えられることで、声のアプローチに活かせるたくさんのヒントが得られるはずです。

ぜひ、声を磨くと同時に、耳の感覚も養いながらスキルアップを目指してみてくださいね。

ライター:ゆうき

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