声優・俳優

【外郎売】声優を目指すなら絶対におすすめの練習6パターン

79.jpg原稿読み上達

声優のトレーニングといえば、発声や滑舌がありますが、それらの応用として学校や養成所では「外郎売」を教わることがあります。

この外郎売を普通に読んでいてももちろんトレーニングにはなりますが、なかには練習が続かなくなったり効果を実感できなかった人も多いかもしれません。

昔の僕も、みなさんと同じように声優学校や養成所で学んだものの、どう取り組んでいいのかわからず、恥ずかしながらその後は外郎売の内容すら忘れかけていたほどです。

そんなとき、ある練習方法を教わったことで、以降、およそ1年間外郎売をほぼ毎日練習するようになりました。

その甲斐あって、発声・滑舌だけでなく、音域や抑揚、安定感、表現力などを身につけることが出来たと実感していて、結果として審査に合格し運よくプロダクションに所属することもできました。

もちろん、全文を諳(そら)んじることができるようなったのは言うまでもありません。

今回は、そんな筆者である僕自身の経験と実績に基づいた外郎売のおすすめ練習6パターンを紹介します。

正直あまり教えたくはないですが、控えめに言っても飽きずに効果を狙って習得しやすいかなり合理的な方法です。

というわけで、以下を参考にぜひ実践してみてくださいね。

【外郎売】おすすめ練習6パターン

外郎売を全文読むとなると、スラスラいけば1015分程度といったところでしょうか。

余裕があれば、1時間以上かけて全パターンを行うのもおすすめですが、なかにはハードな練習もあるため、ここで紹介する練習から自分に適したものを重点的に行ったり日替わりで取り入れていくのも良いかもしれませんね。

基礎から応用までバリエーションがあるので、取り組みやすいものからはじめてみてください。

「外郎売」の全文はこちらのサイトがおすすめです。

http://web1.kcn.jp/kujiraza/training/uirouri.htm

通常読み

まずは、いつも通りのナチュラルトーンで外郎売を読みます。

外郎売にはじめて挑戦する人も多いでしょうし、全文を通してみると決して言いやすい言葉だけではありませんよね。

誤読や苦手な滑舌、ブレスや区切りのポイントを押さえてスラスラと暗唱できるようにしましょう。

もちろん、発声や滑舌のウォーミングアップとして行うのもいいかもしれません。

その日の声の調子を確かめる上でもおすすめです。

【滑舌上達法】練習のコツやおすすめグッズまでをまとめて紹介【まとめ】(2020.11.16)

高音読み

こちらは、高音域を広げるだけでなく、正しい発声を身につける上でもおすすめです。

裏声になってしまってもいいので、できるだけ自分の限界の高さで外郎売を読んでみましょう。

このときに、ただ高い声にチャレンジするのではなく、声が頭のてっぺんへ抜けていくイメージを持つのが大切です。

声優の場合、頭頂へ向かって鼻腔を響かせる発声となるため、高音はその意識がつかみやすいですね。

チェック方法としては、鼻をつまんだときに声が微妙に変化すれば鼻腔が響いている証拠です。

低音読み

今度は真逆で、声がかろうじて出せる限界の低さで外郎売を読んでみてください。

顎を下げることで喉が開きやすくなるため、日頃から声帯を締めて発声する人や、いわゆる"作った声"を出すクセを治すのにも効果的です。

喉に負担がかからなくなれば、そのぶん楽に高音も出せるのでぜひ試してみましょう。

一息読み

4つ目のパターンは、息の続く限り一気に読む練習です。

句読点や行間などは気にせず、文章の先を目指しながら声の出せるところまで読みましょう。

ただし、できるだけ声やスピードは安定させた状態を保つのがポイントです。

最後の方は苦しくなって声が細く震えてきますが、しっかりとお腹で息を支えることが効果を高めるポイントです。

もちろん、酸欠には注意ですね。

【ブレストレーニング】自宅でできるおすすめの音を出さない練習5(2021.04.18)

お経読み

続いては、お坊さんがお経を唱えるのと同じように外郎売を読む練習です。

ポイントは、あえて抑揚や声色をつけない平板読みで間をあけずに一定の声を意識しましょう。

少し難しいですが、コツを掴めばかなり楽に続けることができます。

  • 平板読み
  • 間をあけない
  • 音程、音量、速度は一定

実際、毎日お経を唱えているお坊さんはすごく響きの良い声をしていますよね。

同じ要領で、行う前はリラックスをして、余計なことは考えずにひたすら意識は声に集中させましょう。

集中力を鍛えるだけでなく、喋りのクセを取り除くのにもおすすめの方法です。

売り手読み

何度も読めば気づくことですが、外郎売とは薬売りの口上です。

最後は、実際の売り子となったつもりでこの外郎売りを読む練習です。

ポイントは、全文の内容を一言一句しっかりと理解し、目の前にいる聞き手をイメージしながら外郎の魅力をアピールすることですね。

意味を理解するのに時間はかかりますが、何気なく読むのと意味を理解して口にするのでは声や言葉が全く変わってきます。

これまでの5つのパターンの集大成的な意味合いもあるので、想像力やエネルギーをフル活用して売り込んでみてください。

【セリフ・ナレーション】表現力を鍛えるために一番おすすめの練習(2020.07.16)

まとめ

というわけで、今回は外郎売のおすすめ練習6パターンをご紹介しました。

それぞれのメニューにしっかりとした目的があり、効果も期待できる練習となっています。

ここで紹介した方法以外にも、今後みなさんが取り組むなかで自分なりの練習方法を試してみるのもいいかもしれませんね。

【練習題材】声優・ナレーター志望者におすすめの無料テキスト3(2021.02.14)

ライター:ゆうき

RELATED

この記事に関連する記事