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社会人から声優を目指すために知っておきたい3つのこと

36_アートボード 1.jpg進路対策


社会人から声優を目指す場合、自身の年齢や仕事の両立など様々な悩みがあるかもしれません。

今ではほとんどの学校・養成所の募集要項に年齢制限は設けられてはいないものの、「実際のところ声優になれるのか?」という疑念は常に多くの人が思うことだったりしますね。

僕自身も22歳から目指しプロダクションに所属できたことで思うのは、こればかりは「やってみないとわからない」というのが正直な感想ですが、社会人でも声優になれる人には必ず理由があるとも思っています。

そこで今回は、社会人から声優を目指すために知っておくべき3つのポイントをご紹介していきます。あくまでも個人的な見解ですが、進路を考える一つの材料としてぜひ参考にしてみてください。

進路先について

社会人の場合、多くは年齢が20代以上の方がほとんどだとは思いますが、今後の進路として声優学校に通うか養成所に通うかで悩むことがあるかもしれません。また、地方在住者にとっては声優を目指すために上京すべきかといった問題もあるかと思います。

学校・養成所にはそれぞれメリットがありますが、以下の理由から、都内の養成所にアプローチすることがもっともベストな選択肢だと思っています。

  • ●大手・人気養成所ほど競争力がある
  • ●現役の声優講師が多い
  • ●鮮度が高く特化したカリキュラム
  • ●プロダクション・業界関係者との接点が多い
  • ●共通語が浸透している環境

また、仕事との両立を考える人もいるかもしれませんが、これは当然ながら声優の道一本に絞った方が時間的な余裕も生まれますし、急なスケジュールにも柔軟に対応できます。僕の周りでも、社会人から目指す人は本業を辞めてアルバイトをしながら通う人しかいませんでした。もちろん、みなさんそれぞれに状況は異なるかと思いますが、抱えるものが多いほど一つの目標を叶えることはより困難になります。

自身の声優像について

これから声優を目指すにあたって、業界のポジションを意識しておくのも大切なことです。

さらにWebサイト「声優データベース」によれば、登録者数は約4000名、総数としては約1万人と言われています。


 確かに僕が声優の仕事を始めた30年前に比べれば、仕事の幅も機会も広がっています。とはいえ、それでも必要とされる声優の数は、全体として300人程度と言われているようです。


出典:『声優道 死ぬまで「声」で食う極意』p.49 :岩田光央 出版:中公新書ラクレ

声優業界を「椅子取りゲーム」と考えると、およそ300の椅子があるとして、そこにはたくさんの人が狙う人気の椅子もあれば、自分がまだ座ることのできない場所にある椅子もあるかもしれません。

しかし、社会人から目指すとなると、同世代の人たちよりも演技経験や実績が浅く、年齢から考えていくつも学校や養成所に通っている時間はありません。当然、狙える(狙いやすい)椅子も限られてくるわけですが、より確率を高めるなら、その椅子を早く見つけて走り続けられるかが重要だと思っています。そのためには、声やキャラクターなど、"自分に近いタレント"がどの事務所でどんな仕事をしているかチェックすると進路の参考になるはずです。

また今後、講師やマネージャーからもらうアドバイス、求められた仕事の内容なども必ず意識したいポイントで、他者のニーズは自分の声優像を築く大きな参考要素になります。

センスについて

どんな習い事でも、向き不向きがあるように、人によって上達の早い・遅いは必ずあります。

正直なところ、感覚の良さ、飲み込みの早さなど、"演技のセンス"がある人ほど声優になれる確率は高いと思っていて、はじめた年齢が多少遅かろうが成果を出せる可能性は大いにあります。それに加えて、元から響きやすい声、あるいはマイク乗りの良い声を持っている人もいます。

反対に、練習を重ねても元々の声質的に通りにくい人もいますし、歯や顎の矯正をしなければいけないほど滑舌に悩みを抱える人もいます。少し残酷な話ですが、こうした才能の有無によって有利・不利は必ず生じるもので、今後みなさんが進路を選択する上で改めて考えてほしいポイントです。

まとめ

社会人から声優を目指す人も少なくないですが、やはり目指すことに抵抗やコンプレックスを感じることもあるかもしれません。しかし、それだけの人生経験があるからこそ、周りの声優志望者よりも成熟した思考で高い目的意識を持った人が多いのが特徴でもあります。今回とり挙げたポイントは少し複雑な話ではありますが、みなさんの今後の進路のきっかけになれば幸いです。

ライター:ゆうき





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