声優・俳優
声優・ナレーター志望者が知っておきたい専門・業界用語30選
レッスン・現場で役立つ知識
一般社会ではあまり使われることがないものの、その業界では当たり前のように浸透しているのが専門用語や業界用語ですね。声優やナレーターの世界でもこれらはあって、学校や養成所で使われることもあったりします。
そこで今回は、現在声の仕事を目指す人たちが知っておきたい専門・業界用語をご紹介していきます。ちょっとしたことですが、知らずに恥をかくよりも今のうちに覚えておくとレッスンや現場で役立つ機会があるかもしれません。
専門・業界用語がよく使われる場面
学校や養成所に通っている人なら実感があるかもしれませんが、よく原稿読みやアフレコのレッスンで使われることが多いです。プロとして活動するようになれば、スタジオ現場内はもちろんのこと、仕事連絡の際や、タレントやマネージャー間のコミュニケーションでも日常的に交わされることがあり、業界に関わるほど耳にすることが多くなるはずです。
以下では、それぞれのシーンでよく耳にするもの、使うであろうものを中心に30用語を厳選してみました。
用語①
- 張る:声を出すこと
- たてる:言葉を強調すること/抑揚をつけること
- 頭高(あたまだか):言語の冒頭(第一音節)のアクセントを高く入ってしまうこと
- もぐる:言語の冒頭(第一音節)のアクセントが低く入ってしまうこと
- 一拍・半拍:一呼吸・半呼吸
- 切る:文字間を区切って読むこと
- マイナー:読みの音階がマイナー調(半音上げ・下げ)の状態になること
- はしる・もたる:スピードが速くなる・遅くなる
- 吹く:マイクに息の音が入ること(「ボッ」「ザッ」などのノイズ)
- 割れる:声がピークを超えた音量で入ったときのノイズ状態のこと
レッスン中に使われることの多い用語としてこれらの専門用語がありますね。主に学校や養成所で講師から指摘されることが多いので、同じ間違いをしないためにも覚えておくと役立ちます。
用語②
- ボイスオーバー(V.O.):海外の原音に日本語のセリフを被せる仕事(情報番組や再現VTRなど)
- ブイピー(V.P.):ビデオパッケージの略。主に企業内活動に利用されるナレーション等の仕事。
- インフォマーシャル:情報(information)と宣伝(commercial)を兼ねた仕事。(通販の宣伝など)
- #(シャープ):番組などの放送回数を表すナンバー。(初回放送は#1など)
- クール:番組の放送期間を表す単位。(1クール=13週)
- 帯:同時刻に定期的に放送される番組。
- サブ出し:番組収録の際に演者に見せるための映像。O.A.前の仮VTRなども。
- 香盤表:キャストやタイムテーブルなどが記載された資料
- サンプル:ボイスサンプル
- バラし(バラす):現場の撤収、または予定の収録が中止になること。
こちらは、実際に仕事を受ける際に使われることが多く、V.O.やV.P.、サブ出し用の仮ナレーションなど、どういった仕事内容かを把握する目安になるはずです。
あまり学校や養成所でも教わる機会が少ないので、最低限これらは知っておくと安心です。
用語③
- アバン:番組冒頭に流す導入・あおりの映像。
- 巻き・押し:(予定より)早く・遅くの意味。
- Vチェック:収録前など、事前に映像を確認すること。
- ゲネ・ラステス:本番を想定したリハーサル。
- ガヤ:場を盛り上げるための役・声。(モブ、エキストラなど)
- カフ:カフボックスの略。
- トークバック(TB):スタジオとミキサールーム間を繋ぐ独立した音声連絡機能。
- あし:交通費、交通手段
- てっぺん:24時(時計の針が上を指すこと)
- 完パケ:完成パッケージの略。編集工程を終えて納品できる状態に仕上がった作品。
現場スタッフとのやり取りで使われることの多い用語で、「(収録が)押してます」「(セリフ)気持ち巻き目で」など、状況や文脈によって解釈が異なるものもありますね。
知っておいて当然と思われることもあるので、収録に関わることはできるだけ覚えておくのがおすすめです。また、ナレーションやキャラボイス、ラジオ番組などで必ず使用するカフボックスについても使い方を理解しておくと安心です。
まとめ
というわけで、今回は声優・ナレーター志望者が知っておきたい専門・業界用語30選をご紹介しました。
前述したように、学校や養成所では意外と教わる機会がないかもしれません。"聞かぬは一生の恥、聞くは一時の恥"といわれるように、見聞きしたときに必ず理解しておくのが大切ですね。
ライター:ゆうき