声優・俳優
声優を22歳の演技未経験から目指して感じたこと
年齢と演技経験について
誰しも子どもの頃は「こんな人になりたい」「こんな仕事をしたい」という夢があるはずですが、年齢を重ねていくうちに、周りの意見や比較から将来の進路に不安を抱えることも多いかもしませんね。現在、声優を目指す人のなかにも、そうして自分を客観的に見つめたなかでコンプレックスを抱き不安になることもあるはずです。僕自身もみなさんと同じようにコンプレックスがあり、それが「年齢」や「演技経験」でした。そこで、今回は声優を目指す上で年齢・経験の悩みを抱える人に向けて僕自身の体験談をご紹介していきます。声優学校から養成所に通ったのち希望のプロダクションに所属できたことから、みなさんにとって前向きな内容になればと思うのでぜひ参考にしてみてください。
学校・養成所ってどんなところ?
以下は、僕が通った学校・養成所それぞれの生徒の印象です。養成所の方が年齢層や経験年数が高めの傾向にあり、半数くらいは声優学校を卒業した生徒が入所しているケースです。
【声優学校(全日制)】
- ●経験:未経験者が圧倒的に多い
- ●年齢:18〜20歳前後が中心
- ●競争意識:全体的に低め
【声優養成所】
- ●経験:経験者がやや多め
- ●年齢:18〜25歳前後が中心
- ●競争意識:全体的に高め
学校生活で感じたこと
多くの人が考えることは、「この年齢で声優になれるのか?」「未経験だとどのくらい不利なのか?」「周りにはどんな人が集まるのか?」といったことかもしれません。入学を前にするとこうした不安が一気に高まりますが、僕自身、実際に学校生活が始まってみると悩みを感じることは徐々に少なくなっていきました。そして、それは「声優学校」という特殊な環境だからこそだと思っています。
- ●生徒数が多い
- ●生徒それぞれでレッスンの課題がある
- ●周りとコミュニケーションを取る機会が多い
- ●生徒同士で趣味・嗜好が合いやすい
- ●声優を"楽しく学べる"環境
生徒全員が誰かを気にする余裕もないほど目の前のことで精一杯で、生徒数も多いことから閉鎖的なコミュニティになりにくいのも特徴といえます。また、学校はとくに仲間意識が強い子が多い印象で、養成所に比べると楽しく学べるレッスン内容や競争意識がそこまで高くない点も、人間関係をスムーズに築ける良さかもしれません。あくまで僕が通っていた学校・養成所の印象ですが、こうした経験から僕の場合はじめに学校へ進学して良かったとなと感じています。みなさんの中にも、入学に向けて様々な悩みや不安があると思いますが、入学後はレッスンに欠かさず出席し、周りと協力しながら日々鍛錬を積み重ねていくことがそれらを打ち消していく一番の方法だと思います。
オーディションで感じたこと
学校生活以外にも、オーディションに対して不安を感じる人も少なくないはずです。内容によっては年齢制限や経験の有無が問われることもありますし、そうしたことが審査に加味されることも多少はあるでしょう。ですがそれよりも、審査側のニーズに加えて、応募者の実力や人間性といった本質的な部分の方がもっと重要だと思っています。はじめてオーディションを受けた際にも感じたことですが、自分よりも良い結果を出している人は、実力に加えてPRでも自分を魅せるのが上手な人が圧倒的に多かったです。それは、日頃から自分の武器を磨いて研究したり、どうすれば上手くアプローチできるのか?といったオーディション対策がしっかりできているということです。もちろん、オーディションでは倍率が高くなるほど合格できない人の方が圧倒的に多いですし、たまたまある人が審査側のイメージやニーズにハマるケースもたくさんあります。はじめはゼロからのスタートですが、経験者との差は本当に微々たるものなので日々の課題への取り組み方を意識していきましょう。
まとめ
今回は、年齢と経験の悩みを抱える人に向けて自身の経験談をご紹介しました。僕もみなさんと同じように目指そうか悩んでいた時期がありましたが、それでも決意できたのは根拠のない自信があったからかもしれません。なんだかんだで、そういう大きな夢を持てるのは若さでもあるはずです。
ライター:ゆうき