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漫画にもデッサンって必要なの?

  

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漫画家にデッサン力は必要なのでしょうか?この問いに対するプロ漫画家の答えは、賛否あるものの「必要」と見なす人が多いようです。では、「必要」と見なしているプロ漫画家たちは、なぜ「必要」だと考えているのでしょうか?

漫画家とデッサン力

デッサンという単語そのものが非常に広義の意味を持ちます。一言で「デッサン力とは○○のことだ!」と断言するのは難しいのですが、漫画家の文脈で語られる場合、「デッサン力=対象の構造や輪郭を正確に描き出す力」と定義されることが多いようです。本コラムでもこの定義を採用し、解説していきます。
漫画家とデッサン力は、どのような関係があるのでしょうか。また、どんな場面でデッサン力が必要になってくるのでしょうか。今回のコラムを書くにあたって、プロの漫画家や識者の発言を集めて分析してみました。

記号化するためにデッサン力が必要

漫画の絵は記号の集合体です。三次元に存在する我々の世界を適切に記号化して(≒デフォルメして)二次元(平面)に落とし込んだ結果、読みやすく分かりやすい漫画ができあがります。記号化は簡単な技術ではありません。立体感・陰影・質感などをしっかりとリアルに描けなければ、つまりデッサン力が備わっていなければ、クオリティの高い記号化はできません。

出力精度を高めるためにデッサンが必要

デッサンは、「目で見て、手で正確に描き出す」という作業です。この作業をくり返すことにより、脳と手の結びつきがどんどん強くなっていき、頭に入ったものや頭に描いたものを描き出す精度が上がっていきます。いわゆる「画力が高い」という言葉は、この出力精度が著しく高まった状態を指す、という意見もあります。

モノのつくりを知るためにデッサンが必要

デッサンを行うことによって、モノのつくり(造形や構造)を学ぶことができ、それが画力につながっていく、という意見が幾人かから聞かれました。実際に絵を描いている方ならよく理解できると思いますが、機械や道具などは、そのつくりを理解しているか否かで、完成する絵のクオリティに大きな差が生まれます。人体を含むさまざまなモノのつくりを知るためにも、デッサンは重要なのです。

観察力・想像力を養うためにデッサン力が必要

デッサンを行う際には、対象を注意深く観察することが必要不可欠です。加えて「あのパーツはどことつながっているのだろう? 内部はどうなっているのだろう?」と、想像することを強いられます。結果として観察力や想像力が身につき、それが表現力につながる、という意見もあります。

デッサン力はあって困るものじゃない

今回は「漫画家にもデッサンは必要」という意見に立脚して考察してみました。冒頭に述べたように「漫画家にデッサンは不要」と考える人も一定数存在します。しかしながら、デッサン力はあって困るものではありません。身につければ、よりリアリティのある絵を描くことができることは事実です。もしあなたがデッサン力を身につけたいなら、専門スクールなどで講師の指導を受け、確かな技術を習得してくださいね。

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