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ファッション販売能力検定

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    能力検定

主催:日本ファッション教育振興協会

アパレル業界の最前線である店舗における、接客技術、販売力、ショップ運営などの必要な知識や能力向上を目的に行われている検定試験です。
2級・3級は販売スタッフ向け、1級は店舗のマネジメントや運営向けとなっています。

商品の販売から在庫管理、ディスプレイなどのVMD業務、マネジメント、納品・出荷処理、予算管理やスタッフ育成、在庫、経費などの計画・管理など、店舗業務は多岐に渡ります。

ショップスタッフ、バイヤー、スタイリスト、マーチャンダイザー、プレス、商品企画、エリアマネージャーなどアパレル業界における職種は実にさまざまです。近年では、こういった専門職につくために、店頭における販売経験は必須とされています。販売職は高度な専門性を求められる職種である一方、販売職から様々な職種へのキャリアチェンジ、キャリアアップが図れます。

≪試験内容≫

3級

■レベル
ファッション商品知識、販売知識、接客技術、マーケティング、VMDなどに関する専門教育を1年程度学んだレベル。ファッション商品販売の仕事に携わる場合に必要とされる、基本的なファッション商品知識、販売知識、接客技術などを問います。

A科目
・ファッション販売知識
ファッションとは何か、ファッション商品の流れ、ファッション小売業と店舗、お客様とは、職業に就く意味など
・ファッションマーケティング知識
マーケティング基礎知識、リテールマーケティング知識、販売スタッフと情報、生活に密接したファッション販売など
・ファッション販売業務
販売スタッフの仕事・事務・商品管理など

B科目
・ファッション販売技術
販売スタッフの基本マナー、サービスとは何か、お客様の購買動機、購買心理の理解、接客の基本動作とセールステクニック基礎、お客様との接し方など
・店舗演出・VP展開
売り場(店舗)環境づくり、売り場(店舗)演出、ウェアリングの提案、陳列、ラッピングなど
・ファッション商品知識
商品・アイテム・素材・副資材・色彩・サイズの知識、品質管理など

2級

■レベル
ファッション商品知識、販売知識、接客技術、マーケティング、VMDなどに関する専門的な販売知識や接客技術を習得し、販売実務である程度、実績と経験を積み、臨機応変な接客対応と販売、事務処理などができるかを問います。

A科目
・ファッション販売知識
ファッションビジネスの知識、ファッション小売業の構造と特性、小売店のしくみ、お客様に関する知識、コーディネーションに関する知識、企業人の基本、ファッショントレンド、流行の知識など
・ファッションマーケティング知識
ファッションマーケティング知識、リテールマーケティング、プロモーション、情報マネジメントなど
・ファッション販売業務
販売の意味と販売スタッフの役割、販売スタッフの中堅としての主な仕事、お直し、販売スタッフの商品管理・事務、店での計数知識など

B科目
・ファッション販売技術1
購買心理の理解、購買心理のプロセス、販売技術のアウトライン、お客様への応対の仕方など
・ファッション販売技術2
顧客とは、顧客情報管理とは、顧客作りの重要性、顧客の作りかた、顧客をつなぎとめるツール、顧客カードづくりとその活用法、クレーム応対と処理など
・店舗演出・VP展開
売り場(店舗)環境づくり、売場構成、売場の照明と色彩計画、ストックルームの管理、レジ周り&備品など
・ファッション商品知識
素材の見方とその活用、ディテール、柄、色彩・サイズの知識など

1級

■レベル
教育機関などでファッション知識やファッション販売技術、ショップ・マネジメントに関する専門教育を2年以上履修し、卒業後ショップでの実務を3年程度経験したレベル。ファッション商品を販売する店舗には、百貨店、量販店、専門店、商業集積ビルなど、さまざまな業態、企業形態がありますが、これらを支えているのはそれぞれの販売の現場です。店舗の管理・運営には、店長やマネージャーなどがあたっていますが、ビジネスモデルによってマネジメントの方針や領域などは大きく異なってきます。
この検定試験では、若い管理責任者の育成という目的から、対面接客販売であること、経営者や本部の支援システムがある店舗であることを前提に構成されています。

ファッション販売能力検定2級・3級の上位級です。最近のファッションの流れや事象なども出題範囲に含みます。

ショップマネジメント知識
・ファッション産業と小売業の知識
・ショップマネジメント、店舗開発
・情報マネジメント
・経営・計数知識
・リーダーシップ、マネージャーの職務
・本部業務の理解
・ショップの人事管理など

販売知識
・マーケティング、ブランディング
・マーチャンダイジング
・プロモーション計画、VMD
・商品・素材に関連する知識
・売場管理・事務など

販売技術
・顧客サービス
・顧客心理の理解とコミュニケーション
・接客技術
・コンサルティングセールス
・クレーム対応・処理
・顧客管理と販売促進
・ウェアリング・コーディネーションなど

例えば、こんな仕事に生かせます。

■ファッションアドバイザー(ショップスタッフ・販売員)
現場の最前線に立ち、ブランドや商品の魅力をお客様に提案する仕事です。単なる販売の仕事ではなく、商品知識、コーディネート技術、接客スキル、店舗管理、店舗演出(VMD)などの知識も必要です。

■店長(ショップマネージャー)
店舗の責任者で、主として商品管理空売り場管理、販売スタッフ管理、売上管理、顧客管理など店舗の運営の一切の責任を持ち、場合によっては仕入れ業務まで行うところもあります。

■エリアマネージャー
エリア(地区)の責任者で、エリア内にある店舗の売上、仕入れ、在庫、人事などについて統括管理する仕事です。エリアでなく、ブランドごとに管理されている企業もあります。

■バイヤー
的確な商品を見極める目はもちろん、マーケット予測、トレンド知識、計数管理、在庫管理などの知識なども求められます。

■プレス
ファッション業界では広報担当スタッフのことをプレスと呼びます。広報とは一般的に自社の新商品に関する情報をメディアを通じて消費者に発信していく仕事です。ファッションの知識はもちろんのこと、経営知識や対人関係のスキル、マーケティングや販売促進の知識なども必要です。

■マーチャンダイザー
商品(マーチャンダイズ)の企画生産計画や仕入計画を行うスタッフのことで、マーケティングに始まり、商品構成計画から商品価格設定の価格計画、数量設定など広くマーチャンダイジング業務に携わる知識が必要です。商品別の販売予算や利益予算までの責任を持つため計数知識も重要です。

■ショッププロデューサー
全国におけるショップ(ブランド)全体の総括責任者のことで、主に、コンセプトを考え、イメージし、ショップを作ります。仕入やプレス、販売において責任を負う職業です。トレンド知識、バイイング知識、計数知識などが必要です。また、仕入やプレスの役割において、分析能力も重要。さらに、責任総括者として、そのショップ(ブランド)全体をマネジメントする高い能力が求められます。

グローバル化・情報化社会の中、消費者は氾濫する世界中の情報の中から選択し、消費者のファッション感性は高くなりました。 もはやファッション=洋服ではなく、衣食住全てにおけるライフスタイル提案が求められています。
より感度の高いファッション商品を求める消費者ニーズに応える形で、海外のファッション企業の日本国内でのビジネス展開や、各種新業態でのショップ、より新鮮で個性的なファッションの創造など、さまざまな事業が進化しています。

個性的で魅力にあふれた商品を、価値に見合った適切な価格で、魅力的に提案するという、消費者の満足を得られる商品やサービスの提案でなければ、事業としての存続はないと言われています。

このような状況では、成熟した消費者に対して、豊富なファッション情報と磨かれた感性をもつ販売員の存在が必要不可欠です。心を込めた応対の中から、的確に消費者のニーズを察知し、もっている専門的な知識・技術・情報を提供し、スタイリングを含め、適切に商品やサービスを提案できるプロの販売員が強く求められています。

こうして、現場で活躍した販売員が、お客様のニーズにそった商品の仕入れや企画にまで携わっているのが昨今のファッション業界の現場です。将来、何になりたい、何をやりたいの前に、まず販売員として最前線である現場(店舗)を知るのが第一段階でもあります。

この検定内容も、これらのマーケットの変化をふまえながら、毎年新しい情報なども取り入れ、進化してきています。

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