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セリフについて声優が気をつけているポイントとは?
声優のタマゴであるみなさんなら、日ごろからセリフの練習をしていると思います。アニメのキャラクターのセリフをなぞってみたり、小説の登場人物のセリフを口にしてみたり……。キャラクターに感情移入して、表現力豊かにセリフを言うのは楽しいものですよね。
ところで、プロの声優がセリフを口にするとき、どんなポイントに気をつけているのか、気になりませんか? セリフを言うコツ、演技をする上での注意点などはあるのでしょうか?
プロの声優が実践している「セリフのコツ」
台本に書き込むメモと同じように(以前のコラム「声優の台本ってどんな内容? みんな何を書き込んでるの?」参照)、セリフに関する工夫や注意点は声優ごとに異なっています。
しかし、プロの声優のインタビューやラジオ番組などを視聴していると、どの声優も共通して意識している工夫や注意点が見えてきます。今回はその中から3つをピックアップして紹介したいと思います。
1.文章の流れや意味を理解する
プロの声優は、セリフをしっかりと読み込んでいます。装飾語や助詞に注意して、台本に書かれている文章を何度も読み、セリフの文章の意味をよく理解したうえで演技に入っています。当たり前の話ですが、「そのセリフがどんな意味を持っているのか、なぜここでそのセリフを発するのか」を理解していなければ、視聴者に届くような演技はできません。
2.一音一音しっかりと口に出す
言いにくいセリフでも適当にごまかさず、文字一音ずつはっきりと言うことが大切です。プロの声優が発するセリフを聞くとすぐに分かると思いますが、プロはどんなに速いセリフでも、一音一音を正確に発音しています。曖昧であやふやな発音よりも、はっきりとした発音の方が、視聴者の心には響きます。最初のうちは多少遅くなっても構いませんから、セリフや単語の一音を大切にして言ってみてください。
緩急とアクセントにも注意する
一定の声の大きさやスピードでセリフを読むのではなく、アクセントをつけたり緩急をつけたりしてみましょう。プロの声優は、セリフのリズムと強弱をとても強く意識しています。また、間を意識することも大切ですよ。
3.そのキャラになりきる
プロ声優は、自分が演じるキャラクターの設定をよく理解し、キャラクターと一体化しています。キャラクターの表面的なことだけではなく、キャラクターのバックボーンまで頭に叩きこんでいます。そうすることにより、(視聴者よりも先に)まずは自分がキャラクターに感情移入しているのです。
一口に「演技力」とは言うけれど……
当然ですが、声優はなにも意識せずしゃべっているわけではありません。様々な工夫を重ねた結果が「演技力」となるのです。セリフひとつにも様々な意識や技術が働いているのですね。今回のコラムで書いたことは、声優志望のみなさんでも実践できるものが多いと思います。ぜひセリフの練習に採り入れてみてください!
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