Principal column校長コラム

仙台校|菊地 惠一校長

敢えて無認可校にして求めていること

 何かをやろうとするとき、そこには、自分に与えられた条件があります。自分の能力やこれまで培ってきた価値観、そして家庭環境等、変えたいと思っても変えることができない現実や事実が存在します。しかし、それらは受け入れなければならないものもありますが、これからの行動で変えることができるものもあるのです。そのためには、自分の立ち位置を確認して、変えることができるものをしっかりと見極めることが必要です。そして、自分に適した学習経験を積むことと、併せて目標へのアプローチのスキルを身に付けることに励むことが重要です。それらを体験し学ぶことによって、自分の未来が拓けてくることが可能になるのです。自分の人生の中で、変えようとする意志と適切な行動が伴えば、現実や条件が変わってくることを実感してほしいと思います。
此処、ヒューマンアカデミー仙台校では、上記の「自分に適した学習経験を積むための環境の整備」や「目標へのアプローチスキルの習得」に鋭意努めております。
 本校が目指すサブカルチャーの分野では、今や時代の変化に伴う能力や、業界や企業のニーズに合った能力を身に着けることは当然であり、更には最新の業界の技術や動向を踏まえた知識やスキルを身に着けることが、現場から求められているのです。これらの要望に応えるには、制約がある認可校では制限が多く、企業や業界を反映したカリキュラムを用意することは難しい現状です。本校は全国18余りの拠点地で展開されている、同じ志を持つ人が学ぶ学校のひとつです。全国のネットワークを駆使し、全国規模で一斉に就職指導からオーディションやコンテストなども実施しています。業界や企業の方たちの指導で、臨場感のあるオーディションを受けたり、プレゼンや、作品の評価を直接受ける機会も多く、その場で業界就職が決まることもあります。これら現場と同じ状況を体験することにより一層の能力の開発や気持ちの高揚を促しています。日々の授業では、業界の最先端で活躍している講師陣から、業界で直ぐ活かせる知識や技術を学び、即戦力として活躍できるような人材の育成が図られております。また、業界セミナーや企業説明会などに、その担当者を招き業界の動向や採用情報をリアルに知ることから、インターン実習で実践的な力を身につけられるよう年間の学習環境の整備にも努めております。無認可校の利点である業界との密な接点を持つことで、より深く学び、将来を担う力量を身につけることを目指し、無認可校であることの最大の利点を追求しております。
 また、目標へのアプローチのスキルを身に着けさせることとして、「何々に成りたいか」と思う前に、「何々になって何をしたいのか」を先ずは考えることを促します。何をしたいのかを突き詰めると「手段と目的」が見えてきて、同業でも幅広い職種の選択が可能になります。そして、日々の授業(稽古や練習・訓練・作業)のなかで「形を学ぶ」ことから始めます。何事でも基本の段階は形を真似ることから始まるといわれているように、その道の最先端を行く指導者の行動を見習ったり、決められた通りの動き方や動かし方、描き方や発声の仕方等、その業種のやり方や形を忠実に身に着けて、価値観までも自分のものにしていくことを繰り返し実践して行きます。そして次の段階に進んだら、それに自分なりの応用を加え、指導者には無かった方法を試させていきます。最終的には指導者や形に囚われない自分自身のオリジナルなものができるよう進められます。高度な応用や個性の発揮が可能になるといわれている「守・破・離」の考え方に基づいた指導が展開されていきます。古来、武道や芸能などの世界でよく使われている考え方ですが、どんな世界にも通用し応用できる考え方であります。「イチロウ選手」の振り子打法や「相田みつを氏」の文字なども、形を習得した人が辿り着いた究極の形破りの技能だと思います。
 どんな人でも自分が思っていること以上のことはできると思います。秘めた力は誰でも持っています。適した学習経験を積み、目標へのアプローチスキルを身につけて、今の条件を変えるために、自分の能力を信じて一歩踏み出してほしいと思います。自分の可能性を信じない人には未来はありません。これまでも様々な壁を乗り越えてきたお蔭で成長した自分がいることを信じてください。
若者に100年の寿命を与えられた現代で、如何にクオリティに生きるかが問われる時代に成っています。100年維持できる体力と人づきあいも合わせて学びながら、敢えて無認可の利点を追及している本校の学校方針をご理解いただき、志に従い自分を試す条件を整えて、挑んでほしいと願っております。

人との距離が近い仙台校で、「為世為人」を実践できる完成度の高い人間を育成します。

仙台校

菊地 惠一 校長

元宮城県伊具高等学校長。保健体育教諭として約40年のキャリアを持ち、生徒指導やスポーツの普及振興にも携わってきた。柔道初段・剣道二段・バレーボール公認審判員の資格を持つ。