Principal column校長コラム

福岡校・北九州校・鹿児島校|待鳥 和海校長

ピンチは自分を変えるチャンス!

 高校勤務時代に10年以上野球部部長に縁を頂いていましたので、野球全般に関しては興味がありますが、サッカーに関しては、一瞬目を離した隙に試合が決まるかもしれないという競技内容から、あまり関心がありませんでした。
 しかし、以前に、ジーコ元サッカー日本代表監督について、以下のような記事を読み、それ以来、テレビ放送のチャンネルは変えなくなりました。

 『彼は、現役時代、ワールドカップにはブラジル代表として3回出場し、1990年、37才で引退した時、ブラジル政府はスポーツ省長官として迎えた。スポーツマンとして最高の栄誉である。その彼が、1985年8月、ブラジル国内リーグ戦の最中、大怪我をした。手術は前後4回行われたが、満足のいく結果ではなかった。その間、彼はイタリアのチームに移籍したが、怪我をする前の運動能力は取り戻せず、 「 故障だらけで、もはや彼はチームのお荷物だ 」 と周囲から酷評された。しかし、彼は何としてでも往年の切れ味を取り戻し、周囲を見返してやりたいと、自分のプレースタイルを研究した。そして自ら敵陣に切り込んで、点をもぎ取るという点取り屋から、絶妙なパス回しで、味方に点を取らせるというゲームメーカーに見事に変身した。復帰の危ぶまれるほどの大怪我のおかげで、彼は新しいプレースタイルを確立し、ブラジルの得点王5回、最優秀選手賞2回、南米最優秀選手賞3回、そしてついに世界最優秀選手賞に輝いた。まさにそれは選手生命の危機に直面したからこそ獲得されたものだった。』

 上記の例のように、周囲に起こる様々な出来事は、それ自体に「良い・悪い」はなく、自分自身の受け止め方次第だと思います。自分にとって厳しいと思われる状況に対して「何故このようなことが起きるのか、と嘆き続ける」、「今までの自分を更に成長・進化させるチャンスと考える」等の選択肢様々ですが、最後に進むべき道を決定するのは全て自分自身の心ではないでしょうか。

 「ピンチはチャンス」という言葉がありますが、私は、「ピンチは自分を変えるチャンス」と考えています。一般的に、人は未知なるものに対する不安があり、新しいやり方等に対しては消極的になってしまう傾向があります。また、「成功体験の落とし穴」という言葉のように、過去の成功体験に執着し、全く違う状況でも過去と同じ行動を当てはめようとすれば、成功の可能性は限りなく低いものになってしまいます。
 周囲の状況をしっかり考え、従来通りではなく、今までとは違った一歩を踏み出すことが、新たな成長・進化の起点になります。ピンチをピンチのままで終わらせないという覚悟の下、希望進路実現に向けての新たな一歩が、揺るぎない未来のスタートラインとなることを確信しています。

志を持ち、社会貢献できる人材を育成します。

福岡校・北九州校・鹿児島校

待鳥 和海 校長

福岡県立高等学校等に36年間勤務、福岡地区の柏陵高等学校を最後に退職。その後、不登校関係の訪問相談員等を経て、ヒューマンアカデミー福岡校校長に着任。全日制課程高等学校だけではなく、定時制課程、特別支援学校等の指導経験を学生指導に活かしている。