どういうストーリーにすれば、自分の漫画は面白くなるのだろうか――。こういった悩みを持つ人は多くいます。もっとも、これは小説や映画、テレビドラマなどを作ろうとする人にも共通する悩みです。つまり、創作物に関わるのであれば、避けては通れない悩みだということです。
シナリオを書くための考え方 「ストーリー」とはなにか?
では、そもそもストーリーとはなんでしょうか。もちろんいくつかの考え方があるのですが、ここでは「主人公の生きた足跡のことである」と定義します。
実際の人生について考えてみましょう。生まれてから今日までさまざまなことがあったはずです。時には、自分の想像を遥かに超えた事件がおき、泣いたことも笑ったこともあったでしょう。そして、いまのあなたがいるのです。振り返ってみると、一つのストーリーになっていると思いませんか?つまり、あなたが生きた足跡は、あなただけのストーリーになっているのです。
漫画のストーリーもこれと同じです。ただし漫画の場合は、主人公が魅力的な生き方をしなければなりません。そうでなければ、読者はページをめくってくれないからです。
「どういう生き方をすれば、主人公が魅力的になるのか?」これを考えることが、ストーリーを面白くするコツなのです。
マンガのシナリオを面白くする方法1 主人公の目標や目的を設定する
では、具体的にはどうすればよいのでしょうか。まず、もっともわかりやすいのは、「主人公の目標や目的を設定すること」です。
高校球児や高校サッカーの選手が観衆を惹きつけるのは、彼らが「甲子園出場」や「全国制覇」という目標に向かって必死で戦っているからです。漫画の世界もこれと同じです。実際、これまでヒットした漫画の主人公には、さまざまな目標や目的が設定されています。
・ルフィ(ワンピース)→「海賊王になる」
・エレン・イェーガー(進撃の巨人)→「巨人を駆逐する」
・桜木花道(スラムダンク)→「赤木晴子と仲良くなる」、「バスケを通して流川を倒す」
・松方弘子(働きマン)→「30歳までに編集長になる」
・江戸川コナン(名探偵コナン)→「黒の組織を壊滅する」、「元の体に戻る」
・夜神月(DEATH NOTE)→「新世界の神になる」
このように、目的や目標を設定することが、ストーリーを面白くする一つの方法です。
マンガのシナリオを面白くする方法2 ドラマを作る
主人公の目標を設定したとしても、すぐに達成してしまったのでは面白くありません。主人公が必死に戦うことが大切です。こうした姿を描くための方法としてわかりやすいのが、「ドラマを作ること」です。ここでいう「ドラマ」は、テレビドラマのことではありません。「葛藤」のことです。わかりづらければ、「悩み」や「苦しみ」と考えても良いでしょう。
『スラムダンク』(作者:井上雄彦)を例に考えてみます。主人公の桜木花道は、入学した湘北高校で赤木晴子に一目惚れをして、彼女に認められるためにバスケットボール部に入ります。しかし、すぐに活躍できたわけではありませんでした。基礎練習に嫌気が差してバスケをやめようとしたことや自分のミスで敗戦し落ち込んだこと、リバウンド争いに勝てず悩んだことなどがありました。
ストーリーを作るうえでの注意点
このように、困難に直面し、悩み、戦う姿を描くからこそ、キャラクターの内面が掘り下げられ、主人公は魅力的になっていくのです。もし自分の作った漫画が面白くないなと感じたら、主人公を魅力的にするために事件をぶつけてみましょう。そうすることで、おのずとおもしろいストーリーができていくはずです。
【参考作品 URL】
ONE PIECE
http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=4-08-872509-3
進撃の巨人
http://kc.kodansha.co.jp/product?isbn=9784063842760
SLAM DUNK
http://www.s-manga.net/book/4-08-871611-6.html
働きマン
http://kc.kodansha.co.jp/product?isbn=9784063289992
名探偵コナン
http://club.shogakukan.co.jp/book/detail-book/book_group_id/80/
DEATH NOTE
http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=978-4-08-619486-0
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