福原慶匡さんインタビュー

最後に涙が出るくらい、真剣に打ち込んでください。

アニメ制作には数百人単位のスタッフが関わっているので、同じものを見ていても、立場が変われば違う意見が出ることもあります。そのズレが大きくなればなるほど作品が面白くなくなると考えています。なるべく率直な物言いができる環境づくりや、「いい」「悪い」などの感覚を、定量に落とし込んで伝えることを日頃から心がけています。制作期間も長いので、「ここまでやらないと、ファンが納得しないでしょ」という熱量を共有できるメンバーと、よりいい作品を作りたいですね。

アニメを作るのは本当に「命を削る仕事」です。だからこそ、人の心にも響く作品ができるのだと思います。僕がいい仕事だったと判断する基準は「最後に涙を流したかどうか」。成功すればうれし涙を、うまくいかなかった時は悔し涙を流す。涙が出るのは真剣に打ち込んでいるからこそ。ぜひ好きなことに本気で打ち込んでください。

福原慶匡さん
アニメプロデューサー
アニメプロデューサー、音楽プロデューサー、実業家。 株式会社エスターセブン代表取締役社長、株式会社8million 代表取締役社長、株式会社つばさエンタテインメント取締役、ヤオヨロズ株式会社取締役、株式会社アイエヌジー取締役、株式会社ジャストプロ社外取締役、株式会社DMM.futureworks執行役員。 アニメは『けものフレンズ』、『ラブ米』、『てさぐれ!部活もの』、アーティストは川嶋あい、水曜日のカンパネラ、井上 苑子、BiS等を手がけていた。